ジョニーは戦場へ行ったのレビュー・感想・評価
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反戦映画を超えた反戦映画
戦場で両手、両足、耳、目、口を失い、意思表示のできなくなったジョー・ボナムの視点で描かれる反戦映画。
映画は、肉の塊と化したジョーの意識内の独白と、爆撃を受ける前の思い出で構成されている。反戦映画は世にたくさん存在するが、これほどまでに救いのない、絶望に打ちひしがれる映画はあるだろうか。劇中でジョーに問いかけられる「君は何を望む?」という言葉には、何も答えられない。
本作の原作である「Johnny Got His Gun」は、米軍歌「オーヴァー・ゼア」の導入部の「ジョニーよ銃を執れ(Johnny, get your gun)」を皮肉ったタイトル。
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救いようがない
これほどの恐怖はない
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総合:65点
ストーリー: 85
キャスト: 70
演出: 75
ビジュアル: 55
音楽: 65
怖い。とにかく怖い。絶望だけが支配する暗闇には、光も音も匂いも存在しない。もし自分が彼の立場だったらと思うと、筆舌に尽くしがたい表しようのない恐怖を感じる。どんな恐怖映画よりも悲惨。これ以上の恐怖を私はどうしても思いつかない。
彼の苦悩は今後どこまで続くのだろうか。無限地獄である。見世物という考え付く唯一の自らの生存の意義をようやく考えても、それすらいとも簡単に拒否される。彼はその地獄を自ら終わらせることを望んでも、それを実行する力すらもっていない。変な話だが、彼が少しでも早くその苦しみから解放されることを望んでしまう。私が彼であったならば間違いなく強くそれを望むからである。
すごい映画ではあるのだが、残念ながらこれを見た後の気分があまりよくなかった。とても耐えられない地獄である。だから得点は低めです。
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