劇場公開日 1999年10月23日

「ベロニカの心境は?」娼婦ベロニカ あま・おとさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ベロニカの心境は?

2020年7月7日
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寝られる

高級娼婦という題材、場所がヴェネチア、時代が16世紀頃ということで、街や衣装など、視覚的に興味深い映画だった。

ただ、ふつう映画をみたとき感じる主人公への共感や感動、批判や反感といったものが、この映画では沸いてこない。
なぜ?
べロニカは美しいけどお人形のように表情が少ないので、いまいち生き生きした感じがないし、セリフも取って付けたようで、不自然だったり気取っていたりで、どこか違和感。AIとかクローン人間を見てるように、美しいけど退屈。彼女がどうなろうが、だんだんどうでもよくなってくる。
最後の裁判のシーンは、「何?このノリ。この映画は悲劇っぽいと思っていたけど、もしやコメディ?」と拍子抜け。このシーンでもベロニカは、毅然としていたいのはわかるものの、心境はいまいち伝わらなかった。

実在した人物をモデルにした話とのことだが、 いくら見た目きらびやかでも、キャラの心境にきちんとスポットが当たってないと物足りない。

あま・おと