劇場公開日 1972年4月29日

「過去の西部劇スター」11人のカウボーイ kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0過去の西部劇スター

2019年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 昔のカウボーイは義理堅かったのに・・・と嘆くジョン・ウェイン。この嘆きも彼が老いたことの象徴なのであろう。もはや西部劇スターのイメージは薄れ、情感たっぷりにカウボーイを描いている。

 集まった少年たちにうんざりするウィルだったが、まずは荒馬にテンカウント乗っていられるかのテストをする。600キロの移動。学校で男の子だけに雇うと告げる。雇うことになった途端に、次から次へとムショ帰りの男たちが雇ってくれとやってくるが、最後に黒人男を一人だけ雇う。

 前半の山場は川を渡るシーン。牛の群れ、馬の背まで濁流に浸ってしまう様、壮大な自然と闘う幼き少年たちが見事にマッチしていた。ストーリー的にも、刑務所帰りの男が執拗に追ってきて少年を脅したり、少年の一人が落馬で死に至ったりと、かなり面白い。だけど、ウィルを殺されたからといって、子供たちに殺人をさせるのはどうなんだろ・・・ただ殺すだけなら問題なかっただろうに、最後は馬に引きずりまわさせたりするし・・・見方によれば、コアな作品なんだろうけど。

kossy