「 これが1931年に作られた映画だということを考慮にいれれば満点近...」上海特急 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
これが1931年に作られた映画だということを考慮にいれれば満点近...
これが1931年に作られた映画だということを考慮にいれれば満点近い点数で評価しなければならないのだろうなぁ。ただ、ストーリーが面白くない。
中心はもちろんハービーとリリー(本名はマデリンだっけ?)の恋愛復活劇。捕らわれたハービーが人質交換によって無事釈放されることになったのだが、非情なリーダーであるチャンが彼の両目を潰すと言ってきた。おかげでハービーとの関係を忘れられないリリーは自分がチャン達に同行する決意をしたのだ。釈放以前にも全財産を投げ打ってでも助けてほしいと懇願した・・・けど、それもこれも彼には伝わってないのだ。
コメディリーフとしてフランス語しか喋らない軍人や、何でも賭け事の対象にする男。それに犬を溺愛する気取ったおばさん、などなど。気になるのは謎の中国人女性フー・フェイ(ウォング)が欧米人と一緒の一等車に乗っていることも意味深げ。彼女をもっと掘り下げると面白い内容になったのになぁ・・・また、ハービーと同室だった神学者がリリーへの考えをころころ変えるところなんてのも違和感ある内容。
ただ、アジアを全体的にバカにした内容にはビックリだ。もちろん列強が中国に進出していた時代だが、アメリカだけは乗り遅れた感が強い。そうした意味もあったのか、イギリス以外のフランス人やドイツ人もお粗末な描き方だったような気がする。まぁ、戦前のアメリカ産映画というのはこんな内容が多いんだろうけど・・・
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