「見るたびに、いろいろな登場人物に感情移入して、”人”というものを考えてしまう。」シックス・センス とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
見るたびに、いろいろな登場人物に感情移入して、”人”というものを考えてしまう。
ホラー苦手な私には、何気に怖げ。 HYAっ!!!! ドキっ!!!とさせるお化け屋敷の演出のようなシーンが、気を抜いた瞬間とか、來るぞ!来るぞ!キタ――!! 的に散見されています。
でも、でも。二人のバディ感が徐々に。そして…。
ラストはほろり。しんみり、あったかです。
怖がらせるための演出はあるけど、怖がらせるためだけの映画ではないから、驚かされたいだけのホラー好きの人には物足りないと思います。
☆彡 ☆彡 ☆彡
<ちょっとネタばれ>
「また会える?」「明日また」(字幕版思い出し引用)
たった一人、孤立無援状態で怯えていた少年。
でも、理解してくれる人がいると一歩踏み出すことができる。
そしてお母さんに告白する勇気。親子三代の想いが繋がる。グッとくる瞬間。
そしてラストの奥さんを見つめる眼差し。切ない。じんわりきました。
☆彡 ☆彡
やっぱり子役がいい。あの眼差し。
助けを求めつつも、助けを拒絶し、周りを騙している?という目をする。
冷めた目。疑いの眼差し。嘘をついて周りをかく乱しようとしているとも思える眼。
そりゃそうだ。本当のことを言っても変人・嘘つき扱いされるんだもの。誰かにわかってほしい、でもわかってくれるはずがない、隠さなければまた嘘つき呼ばわりされちゃう、絶望。そんな思いが眼差しに出ている。
でも、理解者を得てからのコール。ほっとした気持ちが全身を包む。
そして、周りの大人。
コールの言動・気持ちをわかりたいのに、わからない。それぞれの反応。 胸が塞がれる。
そして…。
突っ込みどころは満載。
お葬式?に、コ―ルがまぎれて周りは気がつかないのかな?とも思うけど、よかった、よかった。次の犠牲者が救われたもの。
でも、そもそもあのビデオ、あの少女が撮った? よく、からくりに気がついて、それを撮ろうと思ったなあ。よく実行したなあ。
etc.…。
と、ちょっとご都合主義のところもあるけれど、
そんなこと些細なことと言いたいくらいに、良い映画です。
脅かし映像が苦手なので、再鑑賞を躊躇してしまいますが、人との繋がりを感じたい時に観たくなる映画です。
M様コメントありがとうございました。レビューが見当たらないので、こちらに返信します。
本当に練られた映画だと思います。
怖さを煽る演出も同感です。
尤も、怖がらせるためのホラーというリードも、大どんでん返しには役立っていますが。
同感です。白い息や他の人との交流。最初はまったく気づかなかったのに、2回目に見るときには「なるほどなあ」という気持ちで見ました。ほんとによくできた映画ですね。
個人的に言えば、もう少しショッキングなシーンが減れば(やわらかくなれば)もっとよかったです。
面白いですよね、この映画。
幽霊が現れるシーンでは必ず吐く息が白くなる(温度が急に下がる)とか、必ず赤い色がある、といった点に気づかれましたか?
それを知ってあらためて観てみると、医師が絡むシーンは必ずそうであること(実は死んでますからね)や、彼が主人公の少年以外とは全く交流していないという点にも気づいて、その仕掛けの見事さに愕然とする、という映画でした。