死海殺人事件のレビュー・感想・評価
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0265 ポワロとユスチノフの名につられたら
1988年公開
見事に濁流にのみ込まれました。
関係者はあいかわらず多数ですが
やはりまとめる手腕がないと
クリスティの原作は扱ってはいかん。
起伏も全くなくミスリードも意味を成さん。
退屈な作品になってしまいました。
50点
初鑑賞 1988年6月5日 北野劇場
パンフ購入 ¥350
配給 日本ヘラルド
筋を追っただけ
一連のシリーズとは製作が違うらしいですが、やはり見劣りします。
筋を追うのがやっとで、原作の人間関係の複雑さや人物描写は低調です。
そもそもポアロ選手は162cmの小男のくせに妙に尊大でシニカルなところがユーモラスで人気があるのに、大男が演じてはいけません。
因みに原作読んでないで観たら、ほとんどなんだかよくわからないと思いますけど。
地中海殺人事件の駄目な点を修正しようと頑張ってはいます
何やら海外で横溝正史の英訳がヒットしているそうです
やはりアガサ・クリスティーと似たスタイルで緻密なトリックがうけているそうです
それはさておき
本作のは1988年の米国映画です
1974年 オリエント急行殺人事件
1978年 ナイル殺人事件
1980年 クリスタル殺人事件
1982年 地中海殺人事件
これらは英国映画でしたが、クリスタル殺人事件と地中海殺人事件と連続でコケましたので、そこで映画化はストップとなりました
で、米国のプロデューサーが映画化権を獲得して、新たに製作したのが本作です
とはいえポアロ役はピーター・ユスティノフで変わらないので違和感ありません
地中海殺人事件の駄目な点を修正しようと頑張ってはいます
まず、序盤は欧州観光シーンを多めに入れます
殺人事件の舞台はイスラエルは死海のほとり、クムランの発掘現場です
ここに着くまでもテルアビブのすぐ南のヤッファの港街とかも織り交ぜて旅情ある映像を楽しめるようにしています
クムランはエヴァンゲリオンで有名になった死海文書が発見された洞窟遺跡のあるところ
死海そのものは深い谷の奥底なのでチラリとその谷が映る程度です
時代は1937年なので、死海文書が発見されるのはこの10年後と言うことです
次に有名俳優で、ドラマ部分の補強を行っています
ローレン・バコールが登場することで要所要所を締めています
大佐役のジョン・ギールグッドもなかなか存在感を出してくれました
地中海殺人事件よりは、登場人物紹介や捜査過程はスマートに処理されています
といっても観終わって、あー面白かった!とはならないのはつらいところ
まあまあだったなあ
というぐらいなのです
ということで、アガサ・クリスティーものの映画は本作でしばらく終了となってしまいました
次に製作されるのはなんと29年後になり、2017年のオリエント急行殺人事件となりました
そして来年2022年にナイル殺人事件が公開されるようです
楽しみです!
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