ジェイコブス・ラダー(1990)のレビュー・感想・評価
全19件を表示
陰影ある映像と音楽で、振り切った愛の形にこだわったライン監督には珍...
陰影ある映像と音楽で、振り切った愛の形にこだわったライン監督には珍しい、ホラーテイストのサスペンス。ジャンル的には86年「プラトーン」からのベトナム反戦ものの系列だが、陰謀論とゴア描写の組合せが本作の妙味。「ゴースト ニューヨークの幻」ルービンの脚本は、70年代の荒れた大都会で、幻覚に悩む帰還兵を描き、内面をねっちりと浮かび上がらせる。彼が何度も目撃する、痙攣するようにブルブルと頭部を震わせる異形人間の造形は、その後あらゆる映画の恐怖シーンにコピーされ続けている。
主演ティム・ロビンスは次々に襲ってくる悪夢に、195cmの長身ながら怯え、叫び、逃げ回るだけで、「ショーシャンクの空に」の希望を捨てない主人公とは正反対のキャラクター設定になっているのも面白い。
ヤコブの階段、異邦人、エックハルトなど、それっぽいキーワードは余り気にせず、メンタルに響くグロさと、幼いカルキン少年の愛らしさを楽しもう。
現実と悪夢に、差がなくなっている今の世の中。
4K鑑賞。現実なのか虚構、夢なのか、その狭間を行ったり来たりする映画も多いがやはり本作はそこら辺の映画より念入りに出来ている。技術的にも様々なフラッシュバックのカットやコマ伸ばしも当時MTVとともに最新の表現であったし、その後のホラーに与えた影響大きい。
昔若い頃見た時は夢落ちかぁ、、、と少しがっかりした記憶があるが、最近のマルチバース的な考えだと必ずしも最後のカットが現実だとも言えないように見えた。私も進歩したもんだ。
米軍によって使われた可能性が残る薬物の話も、どの世界線も現実の可能性ありなんだな、そういう意図で作られてると感じた。
にしてもあの頃あんなに憧れたNYってほんと汚いね。
マコーレ君は天使。
エイドリアーン!
私はJ・G・アビルドレセン「ロッキー」最後のシーンのように雄叫びを上げたかった・・・
映画誌(映画秘宝、キネマ旬報、DVD動画&でーた)で、あなたの名前を見つける事がありません。
どうしてなんですか?
「世界のカルト監督列伝(洋泉社)」にはポール・ハーボンベんやリドリー・スコットが載っていてもエイドリアン・ラインが無い・・・なぜに!?
彼らも同じヒットメイカーとしてハリウッドで切磋琢磨したんですがH・ハーボンベンとR・スコットは今や巨匠扱いなんですがA・ラインは忘れられた存在のような感じです。
さて本題に入って「ジェイコブス・ラダー」
これて町山智浩「トラウマ映画館」で紹介されたH・ハーヴェイ「恐怖の足跡」ではないか!?
またはR・アンリコ短編「ふくろうの河」
音楽で言えば、
シューベルト歌曲「魔王」
あと題名を言うとネタバレになるので、あのどんでん返しで有名な作品(ここでも子役が重要)より先に作られたんですね。
私は、てっきりPDSTを患ったベトナム帰還兵が始終幻覚に悩まされてる映画かと思いました。米軍の暗部を知り国を提訴しようとするが国のエージェントから目をつけられるハメにというサスペンス・・・のはずが
最後の展開が“えっ、なんで!?”
じゃ、同棲している彼女は、あっち側の人?
確かに冒頭の地下鉄シーンでジェイコブが乗客に話しかけても無愛想に無視される始末。全くNYの住人は冷たいなぁ・・・いや、そうじゃなくて。
始終聞こえる不穏な音、だんだんと大きくなるヘリコプター音。救助ヘリコプターを十字架のように撮るのて凄い。
前半のもやがかった映像。
ラストの天井にいざなう光は素晴らしい。
R・スコット「ブレードランナー」並みに映像へのこだわりが強いです。
NYの地下鉄を三途の川のように見せるB・J・ルービンの脚本とJ・L・キンボールの撮影は独特の世界観を醸し出しています。
音楽も映像に寄りそった感じでJ・ゴールドスミスやJ・ウィリアムスの系譜からなるサントラ感があります。
中途半端に国家陰謀論を絡めた展開は賛否両論を呼びますね。さまよえる魂一本で勝負すればラストの展開も“おぉ”と感動を呼んだ事でしょう。
ジェイコブス・ラダーの原題は旧約聖書の「ヤコブの梯子🪜」だそうです。
私的には梯子を外された感があります。
しかし欧米は天国のモチーフて階段なんですね。レッド・ゼッペリンの名曲でもありますし、A・ズラウスキー「ポゼッション」にも階段が天国を暗示しているシーンがありました。
退役軍人のトラウマ?
ジェイコブの悪夢を追体験していく2時間
まるで地獄だ。
演出3.5、ストーリー2
死を受け入れよ
傑作奇作。 ベトナム戦争のもたらしたPTSDの悪夢を明瞭に描き出す...
鮮明に記憶に残っている映画
ヤコブの梯子
全19件を表示













