「サンタが実在するかしないかは問題じゃない」三十四丁目の奇蹟(1947) 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
サンタが実在するかしないかは問題じゃない
少女スーザンの母親ドリスは、現実で起こり得るもののみしか信じなかった。童話やサンタといった空想の世界はくだらないもので、現実の認識を歪めるとして否定する人だった。だが、彼女は自分の考えが誤りであったことに、サンタを主張する老人との出会いによって気づく。すなわち空想の世界が視野を広げ、人間性を育むことに気づいたのだった。彼女は老人との出会いで、人として成長することができたのだ。
サンタが実在するかしないかの論争など野暮でしかない。そうではなく、子どもたちの笑顔のために、大人がサンタという存在を実現させるべく行動するのが大事なのだと思わされる良い映画だった。
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