さらば友よのレビュー・感想・評価
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アラン・ドロン チャールズ・ブロンソンの二人がアップになるだけでとにかく洋画を観たという満足感があります
さらば友よ
1968年10月日本公開
フランス映画、カラー作品
アラン・ドロン
チャールズ・ブロンソン
W 主演
アラン・ドロンは不朽の名作サムライとボルサリーノとの間の作品
32歳、正に男盛り
男前過ぎにも程があるとはこのこと
チャールズ・ブロンソンは特攻大作戦とウエスタンの間の作品
45歳
アランドロンの指名での配役といいます
お話はアルジェリアの戦地からのマルセイユへの帰国船で知りあった二人がひょんなことからパリの大会社の地下金庫から大金を盗み出そうとするもの
肝心の大金庫の番号は工夫して調べ上げたものの一部しか分からないのだが、それでもなんとか開けることに成功する
この何とかの部分は中弛みではなく、男2人の友情の芽生えの為のシーンであったわけです、その後に、あれほど反発しあった二人がさらば友よといい交わす為にありますあったわけです
後半もスルスルとお話が進んで楽しいです
後半は、そしてところがという展開となり、これがかなり面白い
終盤で全てを仕組んでいた人物が明らかになり、ここでも男の友情が引き立ちます
正に「男の世界」です
つまり本作はチャールズ・ブロンソンの「男の世界」という超有名CM に繋がっていく源流だったのです
最初のルパン三世のアニメや黄金の7人シリーズに通じるオシャレ感もあります
日比谷辺りの劇場で観て、夕暮れの銀座の路地に繰り出してから帰りたい
そんな気分になれます
アラン・ドロン
チャールズ・ブロンソンの二人がアップになるだけでとにかく洋画を観たという満足感があります
善悪という概念では測れない男の友情を思い知らされた
‘70年代の我が国に於けるブロンソン・ブームの真っ盛りの時期の1972年11 月リヴァイバル・ロードショー公開された、渋谷パンテオン劇場での鑑賞。
事前の先入観(知識)全く無しの状況での初鑑賞にて、精神を揺るがすような衝撃を受けた。
それまで自分が知っていた世界(概念)を超えた、自分の日常とはかけ離れた別世界を知りそこに存在する、男の友情というか絆を知っってしまった(?)ことで、それ以前とは何かが変わったようにすら思えた。
また、この作品のテーマ曲にもまたすっかりハマってしまい、頭の中をグルグル状態となってしまった。
当時はシングル盤しか国内発売されていなかったオリジナル・サウンドトラック盤を直ちに探して入手し、それは再三聴いてました。
正に自分の映画愛を更に昇華させ、人生を変えた作品の一本と言って間違い無いでしょう…..
当時的な表現で言うなら、まさにこの「男の世界」にシビレさせられたという事だ。
時代的には、TVマンガ(アニメとは呼ばれてない時代)「ルパン三世」の最初のが放映されたものの、あまりの不人気(低視聴率)ぶりに、あっという間に打ち切りの憂き目にあい、親たちの(アダルト描写への)ダメだしを尻目に自分らの小学校では大人気だったのに、とガッカリしていた時期から間もなくの頃になります。
現在とは全く違い、そのような「犯罪者が主人公」のようなインモラルと受け取られるタイプの作品は、一般人(普通の世間から)は大っぴらに容認、理解はされ難い時代だったと言えます。
要するに、ホントの「映画好き」、「漫画好き」の人たちの間だけの事で、今ほど映画って万人の物じゃなかったし、そもそも私のような「漫画と映画と両刀」という筋金入りみたいな好き者もそういなかったですから(何しろ小学生だったしね…..)。
蛇足ながらそのような事もあり、初代ルパンで「黄金の七人」とか「ミニミニ大作戦」などといったヨーロッパ映画のパクリネタやテイストみたいのが後年指摘されるようになりますが、その当時は私みたいな名画座のハシゴしてるレベルの好き者以外には気付かれ無かった時代柄でありました。
本題に戻りますが、上記のような出会い方だったという事が本当に大きかった。
その後の、現在に至るまでの情報過多な世に於いて、こうした脳天直撃のような”出会い“の仕方はもはや相当困難と思える。
ムシロ、現在はその真逆に「概ね確認済み(人気度も)の鑑賞」が基本となってしまった。
その昔、映画好きは一本でも多くを鑑賞したいために、順番を配分して鑑賞のタイミングを考え、ロードショー以下の二番館以降の名画座での鑑賞でコストを抑えることにも余念がなく、二本立て三本立ての抱き合わせ上映が当たり前だったことから、「お目当て作品は一本で、もう一本(二本)は未知の作品」と言う事も珍しく無かった。
それが逆に「そっちの方が面白かった!」と言う『運命の出会い』的な事が起こったりすることが楽しかった時代でした。
まあ、昔は「先入観なしに自分の純な感性で受け入れて」と言う場面はそれ程珍しい事でも無かったとも言える。
そう言う意味では、現在のシネコン全盛時代になってからの映画世代がなんだか不憫に感じられたりします。
最初の出会いの仕方って、つくづく大事だと思います。
因みに、これも原作本あります。
そのままのタイトルで早川ポケットミステリのシリーズで。
こちらのラストにちょっと継ぎ足しのように、「その後、今度はちゃんと中身が入った金庫を2人で….」などという楽しいオチが付いており、なんだかあの映画の後の二人の姿で想像をしちゃいました。
追加
それと当時、この映画の3人目のオトコと言えるベルナール・フレッソンが結構お気に入りになって、ブロンソンとの丁々はっしの駆け引きが魅せました。
この人が久しぶりに「フレンチ・コネクション2」に登場した時には「アアッ!」って感じで(笑)。
こっちではジーン・ハックマン相手にまたヤってて、健在ぶりに物凄く嬉しく思ったモンです。
リボルバー無宿
この二人、最高にカッコいい。 特にチャールズがカッコ良すぎる本当に...
この二人、最高にカッコいい。
特にチャールズがカッコ良すぎる本当に。
渋いしスタイル良いし筋肉も結構ついてるし。
ハンサムの代名詞、アランドロンが霞む。
でも、最後の最後にやっぱアランドロンもカッコいい。
冤罪で捕まりそうになるチャールズの無実を晴らす為動くアランドロン。
それもきっと、空港で助けてくれ、一人で罪を被ろうとしてるチャールズへの友情。
最後に顔を合わせた時、二人話したい事が絶対あったはずなのに、頑なに約束を守りお互い知らぬ存ぜぬを貫き通す。
煙草をくわえ歩くチャールズに、さっとマッチを差し出し、チャールズもそれを自然と受け入れる。
何の台詞もないけど「さらば、友よ」「ありがとう」と聞こえてくるようなシーン。
そしてあの台詞。
チャールズの口癖を大声で言うアラン。
話せないけど最後に何か伝えたくて、お互いにだけ通じる言葉。
友達同士でじゃれ合うような。
アランからチャールズへ"友達だ"というメッセージ。
終盤まではチャールズが、終盤からはアランがかっこいい。
煙草にマッチを差し出すシーンとアランのイエー!!!は本当に最高のシーンだ。
2度目の鑑賞
男臭さを楽しめばいい
総合:75点
ストーリー: 60
キャスト: 90
演出: 85
ビジュアル: 70
音楽: 65
犯罪物としての物語はそれほどたいしたことはない。この映画はドロンとブロンソンの掛け合いと個性のぶつかりあいだろう。
正統派二枚目でストイックなドロンと、悪だがどことなく滑稽で味のあるブロンソン。映画の中では二人の金庫破りに大半の時間が費やされ、真冬に上半身裸になったりとこの二人の男臭さを出す場面を提供する。いがみ合ったり出し抜こうとしたり協力したりという中で二人の関係が変わっていく。そのような男二人の存在を楽しむ映画。こういうのもありだろう。
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