さよならをもう一度のレビュー・感想・評価
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年上の女性に恋焦がれる若者と、許すことができる大人の恋
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この映画出演の前が『サイコ』であるアンソニー・パーキンス。金持ちのボンボンで明るそうな性格なのに、なぜか精神を病んでるような翳りも見える。彼は25歳の弁護士。ポーラ(バーグマン)は40歳だ。3人がバーで知り合ってからも、どんどん接近するフィリップはどことなくストーカーぽくも感じるが、「ブラームスはお好き?」という台詞で真剣さが窺える。
浮気中のロジェのおかげで孤独を感じるポーラ。ついにフィリップと結ばれるが、付き合っていてもロジェのことが忘れられない。I'm too old!と自ら身を引く・・・
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わかっていても流される弱さ
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総合:60点
ストーリー: 55
キャスト: 60
演出: 65
ビジュアル: 60
音楽: 70
一度短い時間会っただけの相当年上の女に恋をして、何度も冷たくあしらわれても諦めることなく追いかけまわし、手紙を見ただけで裁判の途中で弁護士の仕事をほったらかして家に帰るとか、まるで現実感がない。完全な喜劇ならばそれもありだが、この内容でこの物語の流れは納得がいかない。その後の彼の行動も子供っぽくて危うさを感じる。もしこんな彼と一緒だったら幸せになれただろうか。
でも結局はつまらない男を好きになって彼の都合の良い相手に長い間甘んじている自分の招いた寂しさのようにも思える。歳を重ねていっても男に対する自分の弱さを変えられない中年女性の悲哀を感じるが、それでも自分ではっきりとした決断が出来なくて流されるのがやはり人間というものだろうか。でも見ていてちょっと身勝手さや幼稚さや弱さが目について、あまり楽しくはなかった。物語の本筋もありがちな三角関係という気がする。
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