「最初の40分までは我慢が必要」寒い国から帰ったスパイ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
最初の40分までは我慢が必要
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総合75点 ( ストーリー:75点|キャスト:65点|演出:65点|ビジュアル:60点|音楽:60点 )
前半の40分くらいまでがとにかく時間を持て余し気味だった。いきなり諜報員だった男が失業してつまらない職に求職しているし、落ちぶれた日常生活を送っているし、変な恋愛もしている。これって諜報戦を描いた映画じゃなかったっけ、これは外れだったかなと思いつつ我慢して観ていた。ベルリンからロンドンへ、諜報員から失業者へと場面が急に飛びすぎるからわけがわからなくなる。そして失業生活の場面が無駄に長いから退屈する。この構成と演出はいただけない。
だが中盤からようやく「転がる石」作戦の話が始まってそれらしくなる。その作戦自体が良く考えられた面白い計画だと思っていたが、それがさらに二転三転していくのには引き付けられた。後半は一体何が目的でそのために何をしたのかが明らかになるが、それがたいしたものだった。裁判の場面は見所。
ただし全体に演出は抑え気味で地味なので迫力に欠ける。特に活劇部分に注力しようという気持ちがみられない。最初にも書いたが、前半の飛び飛びの場面転換は混乱させるし退屈。現在の演出とまともな構成で再映画化すればかなり面白くなりそう。
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