「魅せる天才の傑作」サイコ(1960) keitaさんの映画レビュー(感想・評価)
魅せる天才の傑作
不気味な音楽とスタイリッシュなシークエンスがマッチするオープニング然り、探偵が殺害されるシーン然り、そして今や伝説と成ったシャワー・シーン然り サスペンス、ミステリー、ホラーの要素を持ったこの傑作だけを観てもヒッチコックがいかに映画表現の幅を拡げたかが分かる。
特にカメラワークの点で才能を見せつけている。
例えば、ベイツが殺害をするシーンは犯人の容姿は女であるという情報は与えるが誰であるかは謎にする取り方。
ヒッチコックは観客に何の情報を与え、また何を謎にすべきかを知っているからこそ観客に取って最高のエンディングを作り出すことが出来るのである。
「めまい」のレビューにも書いたがヒッチコックは観客を意識し、そして"魅せる"ことの天才である。
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