「昔TV洋画劇場で見た懐かしの作品集」コレクター(1965) シューテツさんの映画レビュー(感想・評価)
昔TV洋画劇場で見た懐かしの作品集
昔(少年期に)テレビで見た作品の中で強烈に印象に残り、その後見返していない作品の記憶がどれだけあやふやなのかを確認するために再見する個人的シリーズです。
ウィリアム・ワイラー監督作品、1965年度キネ旬ベスト外国映画:6位
本作も結局劇場では見れなかったなぁ~。
これもよく覚えているつもりだったけど、見直すと殆ど憶えていなかった(苦笑)
恐らく、その後の類似作品と記憶がごちゃ混ぜになってしまっていたのでしょう。なので正確に憶えていたのはラストシーンだけだったようです。
ほぼテレンス・スタンプとサマンサ・エッガーの二人芝居に近かったですが、あらためて二人の演技が見どころでしたね。
サイコキラーものの先がけの様な作品だと思っていたのですが、本作で扱っていたのはもっと微妙で繊細な症状の様に見えたので、今の精神科医療の進歩にこの作品の存在もかなり影響しているのではないのかなぁ~。
ということで、本作の主役のフレディを現代の精神医学的観点から見るとどんな診断が予想されるのかをAIに聞いてみたところ、
①反社会性パーソナリティ障害(Antisocial Personality Disorder, ASPD)
②自己愛性パーソナリティ障害(Narcissistic Personality Disorder)
③自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder, ASD)
④性的倒錯(パラフィリア)または性的支配欲
などが挙げられ、特に①と②の混合タイプが考えられるとの事で、特定が出来ないが様々な混合や揺れが起きる事こそが精神の病みの深さなのでしょうね。
だからこうした精神の病に対して単純に扱うなという警告も込めた作品であったように今となっては感じられました。