「当然善い作品かと思うが、118分を没入感を持って見ることができるか。」コルチャック先生 葵須さんの映画レビュー(感想・評価)
当然善い作品かと思うが、118分を没入感を持って見ることができるか。
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面白くなかった為、倍速でながら見したので自分から皆の参考になる感想ではなくただの駄文となる。今作を見ようと思ったのは、昨今のイスラエルによるガザやレバノンへの攻撃が虐殺であるという認識が世界に広まっている現在で、1940年代にゲットーの孤児院で子ども達の為に献身するユダヤ系ポーランド人のコルチャック先生に対して、今とは真逆の環境の中で彼がどんな人となりを映画の中で示すのか気になったからだ。で、途中でダレながらも流し終えた結果として、彼はどうしようもない状況で子ども達をよりよく導こうとした教育者という印象が残ったが、そこに自分の感情にも火が灯るような体験はなかった。それは自分が途中から倍速でながら見していたから当然なのであるが。
なぜ面白くなかったか?そういう話はこれまでも何度か感想で書いた気がするが、ようは、戦時迫害されていたユダヤ人の様子を悲劇としてドキュメンタリー的に描ききる内容に起伏があれどもポジティブな場面が少なくずっと陰気で退屈だというのが一つ。もう一つはコルチャック先生以外の主役的な存在がおらず(個人的には)、群像劇を俯瞰して見ているようで、感情移入ができなかったという点。あとはこういう古い作品(今作は1990年)を見るときに個人的意見として思うのが最近のルッキズムで甘く染めたエロ・バイオレンス・先進的映像表現・視聴者の感情に訴える感情のジェットコースター体験等々を込めた作品群に慣れたせいで感情や感受性が馬鹿になっているからだろう。
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