「レクター博士を殺人鬼と学者に分離・・・」コピーキャット odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
レクター博士を殺人鬼と学者に分離・・・
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一応、猟奇殺人鬼のサイコスリラーだが早々に犯人や黒幕が明かされてしまうのでミステリー感は薄い。
ただ殺人を見せて怖がらせるだけでは芸が無いと思ったのか、過去の殺人事件をなぞる謎の模倣犯を仕立て不可解な不安をあおるプロット。
登場人物のキャラクターは名作「羊たちの沈黙」をオマージュしたのか事件解決のヒントを出すのはレクター博士(アンソニー・ホプキンス)でなく犯罪学者ハドソン博士(シガニー・ウィーヴァー)、それではまとも過ぎるので死刑執行を待っている殺人鬼ダリル(ハリー・コニック・ジュニア)を絡ませ気味悪さの分を担わせています。ただハドソン博士のパンティを欲しがる変態ですから重みはゼロ。
捜査官はこれまた女性だがジョディ・フォスターよりはとうの立ったお姉さん(ホリー・ハンター)、ただ警察があまり優秀だとすぐに終わってしまうので適度にドジを踏んでくれます。
いよいよ追い詰められたシガニー・ウィーヴァーさん、「かかっておいで!」のエイリアン2の名セリフでしたから、いよいよ本領発揮かと期待しましたが、おいしいところはホリー・ハンターが汚名返上とばかりに持っていきましたね。
ムショの殺人鬼は自伝を出版したらしく、こともあろうか師と仰ぐ変質者がファンレターを送ってくるから妙な新興宗教のような不気味さ、キリスト気取りで使徒が12人居ると豪語していたしラストシーンは明らかに続編狙いでしたね。劣化版「羊たちの沈黙」といった感想でした。
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