劇場公開日 1972年7月15日

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「コッポラの重厚な演出」ゴッドファーザー Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5コッポラの重厚な演出

2017年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

総合85点 ( ストーリー:80点|キャスト:90点|演出:90点|ビジュアル:75点|音楽:80点 )

 物語も登場人物も全くちゃらさがない。映画だからといって格好つけたわざとらしい演技・演出が無い。マフィアの世界の厳格な規則に沿って彼らの社会は形作られていて、そこに生きる男たちは背広を着こなし非合法な活動を行い組織を運営していく。「ルカは海の底にいる」という暗示があり、突然の殺しが行われる。
 当時まだ32歳の天才コッポラ監督のその真剣な暴力組織の重厚な描き方の質が非常に高く、それ以前の犯罪映画とは頭一つ抜けているし、現在においてもこれだけ質が高く重厚で迫力のある演出のある犯罪映画もそうそうない。

 そして物語はコルレオーネ一家の活動を描く。恩には恩で、裏切りや攻撃には粛清で答えて組織を大きくしてきた。冷静に状況を分析し厳格に対処する父ヴィトーは凄い迫力であるし、長男のソニーはすぐに感情を表し、堅気だった三男マイケルは父の才覚をそのまま受け継ぐ。彼らが組織をどのように引き継ぐかという家族の話でもある。三人とも素晴らしい演技であった。
 何度も観ていると、マイケルが父親によく似ていて感情を廃して出来事に対して冷酷に状況分析と判断が出来る才覚が収まるところに収まったというのが、よりすっきりと理解出来てきた。

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Cape God