「いわゆるエロティックなスリラーものが見たいなら今週おすすめ。」氷の微笑 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
いわゆるエロティックなスリラーものが見たいなら今週おすすめ。
今年201本目(合計852本目/今月(2023年6月度)26本目)。
比較的大手のシネコンに行ったのですが「当館は2K上映です」とのことでした。
とはいえ、4K版とストーリーが全然違うとかということはないだろうという判断で決意。
もともと4Kにリマスターされたという事情があるだけでいわば復刻版というものであり、ストーリーが違いますとか何とかというのではないし、極端にアダルトなシーンはなかったはずだし(5分ほどお手洗いに行っているのでそこだけ視聴が抜けています)、まぁ「修正したらR18になってしまった」タイプで、DAUナターシャのように「目のやり場もないほどどうにもならない」タイプの映画ではないものです。
また、原作が1990年代と古い事情もあり、今とは考え方の違う部分もかなり見られます。映画の展開としては事件解決もので「誰が犯人でしょう?」などに分類されますが(まぁ、それだけではないですが)、それらを詳しく書き始めるとネタバレどころではなかろうということでカットします。
個人的には、いわゆる「午前10時の映画祭」等で取り上げられる、古い時代の映画はテレワークの関係から見に行くことが難しい中で、この映画を見ることができた点は、文化吸収の観点からではよかったところです。
もちろん「現在の」2022~2023年の技術や人権意識感覚からすると、やや変に思えたりどうなっているんだろうというところはありますが、そこも最低限か…というところです。
総じて、一応の区分上はR18にはなっているものの、どうにもこうにも「食事すらできない」タイプの映画でもないし、「この時代の映画事情がどうだったのか」等の文化的背景に興味がある方にはおすすめ、といったところです。
採点に関しては下記を気にしたところです。
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(減点0.3/字幕がわかりにくいところがある)
・ 今回のリバイバル放映で、字幕について明らかに人権感覚上問題があるなどの部分を最低限修正したのか、当時のままかは不明でしたが(この「字幕上不穏当な部分がありますが、当時の上映を尊重して~」の記述はなかった。この映画館だけ?)、ややわかりにくい部分はあります。一つは現在(2022~2023)の字幕の一般的なつけ方のお作法にのっとっていないことから生じる部分、後者は単に「古い映画で当時の文化事情等に精通していないと難しい」というものです。
ただ、それとて最低限でもありますし、もともと古い映画なので本サイトにせよ他の評価サイトにせよかなりの感想があり、また1990年代の映画なのでいわゆる「個人ホームページ」の先駆けとなった時期とも重なる部分があり、「個人による映画の感想」などがいまだにサイトでも置かれていたり(当然、もう管理も何もされていない…)、比較的情報は得やすい(そして、はるか隣国でもないので、調べようと思えば調べられる)ところも考えると、字幕のわかりにくさはこの程度でしょう。
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