恋はデジャ・ブのレビュー・感想・評価
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今の状況を前向きにとらえて有意義に過ごすその先にあるもの
独身男性フィルが2月2日を繰り返す。前半は笑える。
後半は思い通りにいかないことに嘆き、自分だけ特別な状況にあることを悲観する。
終盤、好きな女性リタに相談した後、不死身で膨大な時間がある今の状況を前向きにとらえることにした。全力で最善のことをする。そしてリタを落とすのではなく、なんと落とされる。感動的な本物の明日の朝を迎えてハッピーエンド。
ラブストーリーとしてもタイムリープものとしても最高。
実際あったら怖い
もう30年も前の映画なんだけど時代を感じさせない。
服装や車なんかはもちろんレトロだなと思ったけど、設定が都会から遠く離れた田舎町なのでこれもありかとおもえてきてしまう。
実際同じ日が繰り返されるならなんでもしてみたくなる
酷い事言ったり、自殺したり、でもだんだんと主役が悟っていくのがわかった。
ピアノ習って自分磨き、人助け。
村中の人が感謝するような人物になる
そしてとうとう好きな人とうまくいく。
これって日々努力すれば報われるって事だよね
深い映画だった
しかし、酷い事したまま元に戻らなくてよかったね
人が一番魅かれることとは何なのでしょうか
1日ループ系の分かりやすい題材で取り上げられたわかりやすい作品でした。
同じ1日がリセットされ続けるのだとしたら、人はどうするのでしょうか。何度も自殺してみたり、無茶苦茶ゆってみたり、計算しつくしたアプローチを試してみたり。
一番輝くのは自分の魅力を最大限に活かした時なのかなと思える前向きな作品です。
100冊分の1本
同じ一日が何度も繰り返される。映画人ならだれでも二の足を踏むプロットだと思う。
Happy Death Day(2017)は女性版かつホラー版だがオマージュとはいえ重圧に耐えきれず登場人物に「君の話はGroundhog Dayを思わせるね」と言わせている。主人公はその映画のことを知らない。すると相手はびっくり。
「How do you sleep at night? You’ve never seen groundhog day?」
(どうやって寝るんだ?Groundhog Dayも見たことないのに?)
これは「あなたがGroundhog Dayを見たことがないならそれは人生の大きな欠損だ」みたいな意味だろう。露骨な模倣であることを自嘲しているのである。コミカルなタッチだがいちおうホラーなので何度死んでも目覚めるところに焦点がくる。逆に言えば何度もやり直せる。
例えるならゲーム。ゲームで死んだらやり直す。やり直すなら死んだ原因を回避する。Edge of Tomorrow(2014)のケイジ(トムクルーズ)もそうした。
新兵として目覚めると鬼軍曹が待っている。異分子だらけの兵卒の巣窟に連れられアーマースーツを着けていきなり戦場へ。死ぬと再び新兵として目覚めたところへ戻る。セーブポイントはないので死んだら最初からぜんぶやり直し。学習し軌道修正するのを見るのが楽しい。
ホラーに使えSFに使えるならラブコメに使える。
When We First Met「理想の男になる方法」(2018)はフォトブースで写真を撮ると過去に戻る。それを利用してアダムディヴァインがアレクサンドラダダリオに何度もアタックする。
主人公が、何度もあいまみえる同じ事象にやり方を変えて対処する。それが楽しい。
フィルは朝目覚めると、陽気な客に会う、朝食をとる、物乞いを見かける、ぜんぜん思い出せない幼馴染みの保険屋に会う、ぬかるみの穴に足をとられる。これらのひとつひとつは、翌日また翌々日、同じ目に遭ったときのフィルの反応を期待させるのだ。
おそらくハロルドライミスにしても繰り返される同じ日に翻弄される男の喜劇をつくろうとしていたのだと思う。もとから高徳な志があったとは思わない。映画はだれが見ても1993年につくられたハリウッドのコメディだった。
ところがそれを見たすべての人がそこに人生の命題があることに気付いた。
わたしも以前、不機嫌を全身にまとっていたときがある。まいにち忙しく、やっかいなことばかり。職場では対立し、身内ともそりがあわない……。
……話の流れからすると今は立派な人間になったようなフラグだが、それを言いたいわけではない。これはGroundhog Dayを説明するのに必要な行程なだけだ。
だいたい説明もいらない話である。メタファーとか象徴とか、わかる人にはわかる文脈ではなく、教養や富や環境にかかわらずだれに対しても公平にそれが伝わる話だ。
テレビキャスターのフィル(ビルマーレイ)は自己中な性格、協調性に欠ける。キャスターの権威をかさに着て、横柄で思いやりがない。
毎年田舎町のイベント(Groundhog Day)の取材に行くが、内心、イベントも町も町民もウザいものに感じている。
「なんでおれがこいつらの取材しなきゃなんねーの」という感じ。今年も、とっとと終わらせて引き上げるつもりだった。
プロデューサーのリタ(アンディマクダウェル)とカメラマンのラリーと取材を済ませるが、雪で足止めをくい、町に止宿を余儀なくされる。
が、一夜明けてみると、また昨日と同じイベント日。
翌日もまた同じイベント日。その翌日も……。
繰り返される日を生きていくほかないとさとったフィルは、酔っ払う、お金をちょろまかす、騙りで女をせしめる、散財してみる、憧れのリタの攻略を試みる。
日毎学習し失敗を修正しながらリタを落とそうとするが、彼女はいっこうに落ちない。下心を見透かされ毎回(日)失敗する。
やがて絶望したフィルは自死を試みる。クルマで崖に墜落、感電死、トラックに飛び込み、教会の鐘楼から飛び降り、いずれも死ねない。朝6時には、また新しく同じ日が始まる。
なにもかもやり尽くしたフィルが最後にやり始めたのは周りの人々をハッピーにすることだった。
態度をあらため、人を小馬鹿にする言動をやめ、邪険に接するのをやめ、無関心でいることをやめ、人に興味を持ち、親切に接する。
自己研鑽もしてみる。ピアノを習い、小説を読み、氷彫刻もやってみる。
退屈なだけの田舎町という偏見を捨てて町の人々を助けイベントに積極的に参加する。
Groundhog Dayのパーティーで、リタが見るのは、ステージでノリノリのピアノ伴奏をするフィル。町じゅうの人々から感謝されるフィル。
ステージイベントの独身男オークションで、リタは全額を投じてフィルを競り落とす。自然に結ばれるリタとフィル。
その日で、輪廻が止まる。
映画が伝えるのは人に親切にして日々楽しく生きなさいというストレートなメッセージである。言葉にしてしまうと恥ずかしいほどだがその人生の命題がいささかのけれん味もなくダイレクトに表現されている。
わたしたちが思春期から抱えている大きなジレンマに「こんな街の、こんなところで、こんな人たちと、こんなことをしている」というのがある。
「こんな」は落胆や諦観をふくんでいて、いったんそれを抱えてしまうとローテンションが属性と化し、抜け出すことができない。
今様の呼び方を用いるならモラトリアムになるのかもしれないが、とりわけ特殊な意識ではなくだれもが抱えてきたものだ。
今この時も「まいにち同じことの繰り返しだ」と、だれかがどこかで嘆いているに違いない。
わたしも地方に住んでいて中小企業につとめていて仲間は毎日同じで仕事も毎日同じである。
さてそれなら、その同じことの繰り返しを、腐って過ごすのか、楽しく過ごすのか、どちらがいいのですか、と映画は問いかけている。
とはいえ映画に教訓はない、押しつけがましくない、画策しているものなどなにひとつ見えない、そもそも始めから終わりまでアメリカのコメディ映画の枠を外れない。
暢楽なままで見ているうちにしぜんとそんな問いかけがあり、驚きの哲学があることに気付いてしまうのである。
偉そうなことは言えないがあなたがもし生き方の実用書を探しているのならその100冊にこの1本が匹敵するはずである。
同じ一日なんて存在しない
「後のタイムリープ作品に多大な影響を与えた映画」という情報を聞きつけ、タイムリープ系作品が大好物な私は期待大で視聴しました。
結論から言うと、めちゃくちゃ面白かった。
目が覚めると必ず2月2日の午前6時にホテルのベッド。時間の迷路に迷い込んだ高飛車な天気予報士のフィルが想いを寄せる美人プロデューサーのリタと結ばれるために悪戦苦闘するというストーリー。同じ一日を繰り返しながら試行錯誤を重ねていくというストーリーは、トム・クルーズ主演の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」と同じですね。
何度も同じ一日を繰り返しながら主人公のフィルが成長していき、様々な葛藤を抱えながら、それを乗り越えながらリタとの恋を成就させる。主人公が技術面だけでなく人間的にも成長していく描写は見ていて感動的です。
自分のレビューを読み直す度に思い出す・・・(笑)
気になった女性ナンシーには最初に色々聞きだして、次の日(同じ2月2日)に見事にナンパする。しかし次の日(同じ日)には無視される。現金輸送車の動きを毎日(同じ日)を観察して現金袋を奪うけど、結局はその日にリセット。『50回目のファーストキス』も同じ手法だが、ちょっと違う。こちらは自分以外が全て同じ行動を・・・
いよいよ仕事の相棒でもあるプロデューサーのリタ(マクダウェル)を口説くフィル。しかし毎日(同じ日)詰めが甘く、何度も平手で殴られる。明日が来ないとわかっていても、なんとか成功させたい気持ち。半年後にはベッドインまでするのに、彼は手を出さない・・・
同じ1日を少しずつ小出しに編集してあるところが絶妙。一体全体何回同じ日を繰り返しているのかわからないほど。最初は同級生だったと声をかけてくるネッド(スティーヴン・トボロウスキ)が面白かったけど、その後は辛いことのほうが多くて可哀想に思えてくる。自殺を何度も図ってみるが、死んでも翌朝6時にはボブ・ディランの歌とともに目を覚ます。ピアノのレッスンを受けてみたり、氷の彫刻を試してみたりと、とにかく違うことをやろうとするフィル。彼にとっての半年が過ぎた頃から善行を繰り返すようになった。何しろ、次に何が起こるかわかってるんだから・・・
ピアノがそこまで上達するのはやりすぎだろうとも感じるけど、脚本の素晴らしさとラストの爽快感が最高。だけど、この映画を何度も見るというのも辛いかもしれない(笑)
ナンシーとは何だったのか!!
ビル・マーレイのルックスで色々な女とやりまくってリセットする都合の良い展開は気持ち悪かったです。10年単位で繰り返しているのは伝わってきました。主人公は退屈で苦しいでしょうが、歳を取らずに色々上達していくのは楽しかったです。ラストもびっくりするような事はなく全体的に退屈でした。パーティの司会が松村邦洋みたいな口調で笑えました。シガニー・ウィーバーが近年ビル・マーレイとのキスシーンが嫌だったと答えましたが、ビルとラブシーンを演じた女優が他にもいて何とも言えない気持ちになりました。
人は変われる
この映画で、ビル・マーレイは何日も過ごして町の人々に詳しくなったり、彫刻やピアノの技術を身に着けたり、少し先の未来を把握していたりする。最初は、自分本位の嫌な人間だったのがそうしているうちに周囲の人に喜んでもらえる人物になっていき、最終的には恋を実らせる。恋が目的だったのが、おまけのようになって初めて実り、とてもさわやかな気分になった。
ビル・マーレイにとっては何十日繰り返したのか分からないが、周りの人にとってはその日一日の出来事で、彼の変貌ぶりに驚愕する。しかしそんな彼が変わったことで周りも変わる。ちょっとしたことでも今この現実の自分の生活でもあり得ることだ。昨日とは違う自分を今日はしてみようと思い、何かするだけで周りも変わることを教えてくれる素晴らしい映画だった。
伊集院光さんの『週末ツタヤに行ってこれ借りよう』で紹介されていて、ビデオ1で借りて見た。
主人公に何故か与えられた試練とやり直しの機会
総合:60点
ストーリー: 60
キャスト: 65
演出: 60
ビジュアル: 65
音楽: 60
本来の実力以上に自信家なために自分勝手で傲慢なところがある主人公。そんな主人公を苦しめる毎日の繰り返しであるが、実は自分を見つめなおし成長させてくれるというありがたい試練だった。そして自分を変えて幸せを手に入れる。
ちょっと物語としては安直。試練のようでいて、でもこれは極めて大きな機会。何せ何をしても許される。何度泥棒をしようが自殺をしようが次の日の朝六時になれば全て元通り。でも自分の経験と記憶だけは累積されるのだから、良いほうに考えれば時間をとめて自己開発にいつまでも挑めるということ。そして時間が素敵な自分になるまでいつまでも待ってくれる。そして素敵な自分になって恋も手に入れたとき、時間も進んでくれる。そんな主人公にとって有難たすぎる話が唐突に現れるなんてなんと都合が良いんだろう。
嫌味たらしいやつが試行錯誤と挫折を繰り返しながら思いやりのある人間に変わっていく過程は良かった。悪くはないけれど設定が安直に感じたために特別素晴らしい映画というほどでもありませんでした。
それと主人公はいつも朝六時にはベッドの上で目覚める。朝六時まで眠らず待つという選択肢は彼にはなかったのでしょうか。
デ・ジャブ・・・もし、毎日がリセットできたら
何をやっても朝の6:00に又同じシチュエーションに戻る男の物語。もし自分がって考えた場合に主人公と同じ思考(行動)に出るだろうなって共感してしまいました。毎日リセットされるわけだから、悪いことやったったり、楽しいことやったり、死んじゃったり、趣味や技術身につけたり、人助けしたり、良く考えたら、まるで人生の様です。少し前の映画でファッションや音楽、撮影技術はさすがに古いのですがすが、何といってもストーリーが秀逸。非常に面白かった。毎日同じシチュエーションから始まるところが何回も続くと少し画面的に面白くないのだが、そこにもひねりが入っていて、観る方を飽きさせない展開で監督のウイットが感じられます。でもなんでプロデューサーと恋愛成就させると抜け出せたのかは最後まで理解できませんでした。題名からじゃ想像できないし・・・。唯一の疑問点です。
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