「【伴侶と子供ある男女が、クリスマスの書店での出会いから偶然の重なりにより通勤列車で恋に芽生える姿を描いた作品。一線を越えない大人の恋の関係を名優ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープが演じた作品。】」恋におちて NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【伴侶と子供ある男女が、クリスマスの書店での出会いから偶然の重なりにより通勤列車で恋に芽生える姿を描いた作品。一線を越えない大人の恋の関係を名優ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープが演じた作品。】
ー ニューヨークを舞台に、名優ふたりのナチュラルな演技が光る大人の恋愛映画。
不倫を描きながらも、ドロドロさを微塵も感じさせないロマンティックな出来栄えの作品。ー
■クリスマスイブのマンハッタン。
建築技師のフランク(ロバート・デ・ニーロ)とグラフィックデザイナーのモリー(メリル・ストリープ)は、お互いのパートナーに贈る本を買いに行ったリゾーリ書店で出会った。(で、買い過ぎて本を間違える・・)
後日、ふたりは通勤電車の中で偶然再会。
相手との相性、弾む会話により、心に残るものを感じたふたりは、デートを重ねるようになる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・不倫映画と言えば、ドロドロの関係性が描かれることが多いと思うが、今作ではそうはならない。
ー 同じ通勤列車で再開する二人。フランクの申し出に、少し躊躇しながらOKを出すモリー。そして、彼と会う時の衣装を何度も吟味する姿。-
■今作の設定上では、フランクもモリーも理解ある配偶者と子供を持った幸せな生活を送っている。だが、フランクとモリーとの配偶者は、二人の関係に気付く。(夫婦であれば自然なことであろう。)
ー フランクの親友エド(ハーヴェイ・カイテル:出演しているだけで嬉しい。)が自身の離婚をフランクに告げ、自分の部屋を”その時には使ってくれ。”と言うシーン。
だが、フランクは、モリーをその部屋に誘うも、モリーはベッドの上で拒絶する。
そして、フランクもそれ以上は求めようとしない。
<今作が、不倫をテーマとして扱いながら、猥雑感がないのは、二人がギリギリ貞操感を保ちつつ相手を畏敬し、愛する姿勢を崩さない所であろう。
そんな二人を普通のオジサンに見えるロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープが、ごく自然に演じる姿が心に残る作品である。
きっと、フランクとモリーは熱病が覚めたが如く、仲の良い友人になる事を願った映画でもある。>