劇場公開日 1974年6月8日

「稚拙なカーチェイス」続・激突!カージャック shinさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5稚拙なカーチェイス

2020年11月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

なんで続・激突!なんて邦題を付けたのか分かりませんが、前作がジョーズの原型だとしたら、本作は、監督は違えど、テルマ&ルイーズの原型か。

それにしても、自分が歳を取ったからか、昨今の過剰なまでのコンプライアンス遵守の風潮に染まってしまったのか、この若い夫婦には感情移入どころか全くもって共感できませんでした。

大事になっても一向に怯まないジーンの激情的な性格。子供を取り返したい、という一途な姿勢が市民の共感を得て味方につけてしまうところなど、時代のせいなのか、自分には全く響かず、こんな両親の元に育つ子供も大変だろうな、とか、やっぱり生きてくうえで教育って大切だな、とか現実的に考えてしまいました。

大きな事件ほど犯行動機なんて些細なことかもしれないけど、犯行に至るきっかけ、経緯があまりにも稚拙。老夫婦から車を奪うあたりは映画らしいコミカルさがあったけど、警官を人質にしてカージャックが始まったあたりから、やっぱり時代のせいなのか、今じゃありえなさすぎてちっともハラハラしなかった。

カーチェイスのシーンだけをとってこんな邦題を付けたんだとしたらあまりにもミスチョイス。ストーリー的にもあまり面白くない。

ただ本作は、その後のカーチェイス作品に大きな影響を与えているんだろうな。

shin