「ヒッチコックのサイコスリラーを現代的サイコスリラーに仕立て直した映画と言えるでしょう リメイクというよりリフォームでしょうか」ケープ・フィアー あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒッチコックのサイコスリラーを現代的サイコスリラーに仕立て直した映画と言えるでしょう リメイクというよりリフォームでしょうか
1962年の「恐怖の岬」のリメイク
オリジナル版の主演はグレゴリー・ペック、敵役がロバート・ミッチャム
どちらもチョイ役で本作にも主演しています
なかなかに怖い作品です
演出もスコセッシ監督、ヒッチコックに挑戦す!というような味わいです
というのも撮影も、美術も、音楽も、タイトルロールもヒッチコック作品のスタッフが起用されているぐらいで、スコセッシ監督がそれを狙ってやってます
中でも音楽は、ヒッチコックスタイルそのもの
バーナード・ハーマンは「サイコ」などヒッチコックの黄金期の作品の多くを担当した偉大なひと
そのひとが残したお蔵入りの楽譜を、これまた偉大な映画音楽家のエルマー・バーンスタインが本作の為に編曲し直して、演奏も本人が指揮したというものだから、音楽の質はとても高いものです
サイコスリラーの映画を観ている満足感に浸れます
ヒッチコックの作品は、あらかた観ているというひとなら、ニヤリとするシーンの連続と思います
主人公の奥さん役ジェシカ・ラング
ブロンドの小柄かつ細見で、白い衣服を着用するなどヒッチコック作品のヒロインぽく仕上がっているところは特に嬉しいところ
ヒッチコックのサイコスリラーを現代的サイコスリラーに仕立て直した映画と言えるでしょう
リメイクというよりリフォームでしょうか
ロバート・デ・ニーロの演技は、確かに圧倒的な熱演で印象に深く残ります
ところが、本作品に本当にマッチしていたのか?というと何か違っているのではないかという疑念が残りました
ただヒッチコック作品の雰囲気を未だに恋しく求めているからそう思うだけなのかも知れません
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