「【”カラスは全てを見ていた。そして止まない雨はない。”今作は、記念日に恋人と共に殺された男が蘇り、哀しき復讐を遂げる様をダーク&スタイリッシュに描いた哀しきゴシック・ホラーアクションである。】」クロウ 飛翔伝説 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”カラスは全てを見ていた。そして止まない雨はない。”今作は、記念日に恋人と共に殺された男が蘇り、哀しき復讐を遂げる様をダーク&スタイリッシュに描いた哀しきゴシック・ホラーアクションである。】
■ミュージシャンのエリック(ブランドン・リー)は、トップ・ダラー率いる凶悪なギャング一味によって婚約者シェリーと共に惨殺される。
1年後、冥界の遣い、カラスの力を得て蘇ったエリックは、恋人との永遠の愛を成就するため、凶悪なギャング一味への壮絶な復讐を開始する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・エリックが白塗りの表情で蘇るコスチュームが、何ともゴシック風味でスタイリッシュである。
そして、劇中に流れる同じく白塗り、口紅化粧で聴く側、観る側を魅惑した”キュアー”の”ロバート・スミス”の歌や、ナイン・インチ・ネイルズなどの短調の曲が、格好良く切なく響くのである。
・エリックはギャング一味には、激しい憎悪を剥き出しにして復讐するが、彼らに引き込まれたエリックの友達であった娘サラの母親ダーラには、打たれたクスリを体内から魔法の力で出し、母親としての自覚を持たせ、母娘の関係を修復させたり、事件の捜査を任されていた事で後悔の念を持つアルブレヒト刑事(アーニー・ハドソン)には、再捜査に協力するのである。
・そして、全ての復讐が終わった時に、エリックは婚約者シェリーの自分の墓標の隣に立てられた墓標の前で報告すると、霧の中から美しきシェリーが現れるのである。
<ギャング一味のトップ、トップ・ダラーとの一騎打ちシーンなど、ダーク&ホラーテイスト溢れつつ、スタイリッシュな作りであり、シンプルなストーリー展開であるが見応えがあった作品である。
良くぞ、今作のアレックス・プロヤス監督を筆頭にした製作陣は哀しみの中からCGを使って(どこがCGか分からず。レベルが高い。)作品を完成させたモノである。
それはブランドン・リーへの追悼の想いだったのではないかな、とも思った作品である。>