「作品全体は荒削りだが、アクションは超絶」クレージーモンキー 笑拳 ヤナコさんの映画レビュー(感想・評価)
作品全体は荒削りだが、アクションは超絶
字幕版です。(本来は石丸さんの吹き替え版を見たかったが,Amazonでは有料・・・)
ジャッキーカンフー映画の王道パターンです。
前半はダメダメジャッキーがコミカルにドタバタして、中盤は大切な人(今回は祖父)が倒され、怒りに目覚め修行を行い、見事復習を遂げる。
映像も、音楽も、コメディーシーンのやりとりも今見ると荒削り。
だがしかし、この歳になって改めてカンフーシーンを見てみると・・・・ちょっと信じられない。
序盤のコメディー要素のあるカンフーシーンですら!
祖父との特訓で「この家から出てみろ」と、家を出ようとするジャッキー、それを阻止する祖父。茶碗などの器や壺が不自然に床に置かれているけれど、その上を軽快に移動したり、飛び込み壺に入ったり・・・・一体どれほどリハーサルを行っていたことか、実現させるための運動神経の凄み・・・・前半のコメディーシーンだけど、筆舌に尽くしがたいシーンだなと思います。
そして、特訓シーンも・・・・
足を縛りぶら下がりながら、何度も上半身を足につけるように体を起こす腹筋シーン・・・考えられない
クライマックスのシーン
個人的には敵の大将戦よりも、その手前の子分3人が剣を振り回しながらジャッキーがそれを見事に交わしながらも反撃するシーン・・・・・意味がわからない。 よく、アクションを思いつくし、それを体現するし・・・・ジャッキーは凄いのは持ち論だが、敵役の人々も、寸分違わぬ動線とスピードとタイミングを要求されているんだから、凄いんだよね。
映像を何度も見て、分析して、再現しろったって出来ない。
当時、映画館やテレビでこんなとんでもないものを見ることが出来たって幸せだなと思いました。当時の若かりしジャッキーが今の映像技術でカンフー映画をつくるとしたらどうなるんだろう???
個人的に、古の中国の風景もいいなと思いました。(時代設定はわかりませんが)
映画としてのクオリティは低いのですが、ジャッキーとカンフーとそれを支えるスタッフの熱量と人間の限界へのチャレンジで見る価値大ありな一作。