狂っちゃいないぜのレビュー・感想・評価

飛行機ものには「大空港（1970）」やエアポートシリーズの名作が多いし、アンジーやケイト・ブランシェットの名に釣られて鑑賞、ところがどっこい管制官だって飲酒に公私混同、妬みや嫉みと一皮むけばただの弱い人間、ストレスばかりでやっちゃいられませんと開き直ったような自堕落ドラマでした。
いいかげんな仕事ぶりと不倫を絡めたブラックなヒューマンドラマなのだろうが仕事が仕事だけにいつか事故が起きるのではないかとハラハラしどうしで、新手のホラー映画のようでした。
勿論、フィクションなのでしょうが当面飛行機には乗りたくなくなるし、特にニューヨークなんてまっぴら御免、よくほんものの管制官から訴えられなかったものです。
邦題は言い得て妙、この映画を観たらイカれた連中と思うから予め言っておこうという自虐ネタでしょう。

飛行機にどんどん指示を出してるシーンは、めちゃくちゃかっこよかった。
結局、自分のしでかしたことで追い詰められていく主人公は誰よりも狂っててやばい。悪いことはしちゃいけないねぇ。