暗い鏡

劇場公開日:

解説

「王国の鍵」「怒の葡萄」と同じくナナリー・ジョンソンが製作した1946年作品で、ウラジミル・ボズナーの小説に基いてジョンスンが自ら脚本を執筆「クリスマスの休暇」「フロウ氏の犯罪」「予審」のロバート・シオドマクが監督に当たり「スポイラース(1942)」のミルトン・クライスナーが撮影を指揮、音楽は「疑惑の影」のディミトリ・ティオムキンが作曲している。主演は「まごころ」「カナリヤ姫」のオリヴィア・デ・ハヴィランドが善悪の双生児姉妹にふんし「西部戦線異常なし」「素晴らしき休日」のルー・エイヤースが戦後第一回に顔を合せ「肉体と幻想」「王国の鍵」のトーマス・ミッチェルを始め新人リチャード・ロング、チャールズ・イヴアンス、ゲイリー・オーウェンが助演。

1946年製作/アメリカ
原題:The Dark Mirror
劇場公開日:1948年11月

ストーリー

社交界のご婦人たちに患者やら友人の多かった、一流の某医師が背中を刺されて彼のアパートの一室に死んでいるのが発見された。被害者が診察室を開いているビルディングの中の雑誌売場に働いているルース・コリンスという美人が、殺害犯人であろうと目された。というのは、スチヴンスン探偵が調べたところ、殺害の当夜彼女は被害者と会う約束をしていたことが判明したからである。ところが困ったことには、当局はルース・コリンズを殺害の容疑者として告発出来ない。何故ならルースには瓜二つの双生児姉妹テリイがあり、2人とも完全なアリバイを持たないのだ。どちらが犯人で、どちらが無罪かわからないのである。スチヴンスン探偵は、そこで新進の心理学者スコット・エリオットという精神科医師に助言を乞う。彼は進んで事件の謎を解くことを引き受け、またコリンズ姉妹も進んでエリオットの調査を助けようと申し出る。そればかりでなく、テリイは積極的に恋愛の意志表示を始める。エリオットは姉妹にいろいろの心理実験を試みる。ルースはテリイが幻覚に悩んでいることを知り、心痛にたえなかった。エリオットは実験の結果を総合して、姉妹の一人が犯罪精神病の傾向にある偏執狂であることを発見する。エリオットはコリンズ姉妹のアパートに電話をかけてルースを呼ぶと、テリイが電話口に出て自分がルースだと答える。彼は今晩オフィスに来てもらいたいと頼む。そして電話器を置いた途端に、ドアをたたいてルースが訪れる。エリオットはスチヴンスンと相談して、ルースのふりをして訪問して来るテリイをわなにかける。ルースが自殺したと彼女に思い込ませるーというのがわなである。テリイが見事にわなにはまる。その時、鏡の反射を利用してテリイにルースの姿を見せる。テリイはわなにはめられとことを覚ると、彼女の狂った血は烈しく脈うった。テリイは手にさわったはさみ刀を取ると、エリオットの背を刺そうとしたのである。しかし……。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

4.0秀作

2020年4月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

本作は、わりと地味であるが、私は好きである。

二人の間に元からある軋轢。それがスコットと会うことによって徐々に強まっていく。

上に紹介されているストーリーには間違いがある。スチヴンスンは探偵ではなく警部補。ペラルタ医師と会う約束をしていたのはルースではなくテリー。

この辺りは許してもよいが他にもある。他は省略して、最後の「テリイは手にさわったはさみ刀を取ると、エリオットの背を刺そうとしたのである」。テリーは最後はルースに小さなビンを投げつけた後に頭を抱えて狂ってしまう。

普通に映画を見て書いているならば、このような間違いはしないはずである。

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闇雲進
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