「【時代の変化、スピルバーグの変化】」グーニーズ ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【時代の変化、スピルバーグの変化】
どの時代を取っても、良い時代だったという人もいれば、悪い時代だったという人もいるのだと思う。
ただ、時代や価値観の変化を、映画が表すことは多いのではないだろうか。
良くも悪くもだ。
スピルバーグの70年代の代表作は、「激突」や「ジョーズ」だ。
だが、80年代になると、夢や未知なるものへの期待、冒険を描いた作品が圧倒的に多くなる。
この「グーニーズ」もそうだし、「未知との遭遇」「E.T.」「インディ・ジョーンズ」はよく知られたところだ。
また、「カラーパープル」は人間ドラマだった。
中東紛争や、2度のオイルショック、ウォーターゲート事件の年代から、80年代は、明らかに、アメリカや社会も、価値観の多様性に、少しかもしれないが間口を広げた気がする。
「グーニーズ」は、大人の社会の嫌なところを目の当たりにしながらも、子供たちが冒険を通じて、それを受け入れ乗り越えようとする姿が印象的だ。
知的障害者とも分かり合い、交流することも出来る。
大人は閉じ込めておくだけなのに。
そして、まるでディズニーのアトラクションのような…、いや、ピタゴラスイッチのような仕掛けも、工夫すれば子供たちにも作れそうなものばかりだ。
宝島やハックルベリーは愛読書だったではないか。
そんな諸々を詰め込んだのが、グーニーズなのだ。
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