「お墓ごっこ」禁じられた遊び(1952) everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
お墓ごっこ
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空襲でほぼ即死であった両親の死顔を見ても動揺しないが、動かなくなった愛犬の亡骸を抱いて初めて涙する幼女Paulette。死と隣り合わせの生活で、祈り、埋葬、墓というものを知り、色々なデザインの十字架に魅せられていきます。
Pauletteを可愛がる少し年上の男の子Michelは、彼女を喜ばせたくて、実際の墓地から沢山の十字架を盗みます。彼はお祈りを唱えられても、教会や十字架、死者への尊崇は全く理解していません。葬式や墓場での大人達の態度も微妙な点があり、果たして死とは何なのだろうと改めて思います。
彼が作った動物墓地は、いわば子供達の秘密基地。
動物の亡骸を集めて「死」と遊ぶ、墓を集めて楽しむ…。無垢な子供達が墓場ごっこに興じることを通して、戦争が子供達に与える残酷な影響を描いていました。
Michelと離れ、初めて孤独を痛感したようなPaulette。何とも切ない作品です。将来、名字を頼りに彼らが再会出来ることを願いました…。
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