「本当に誰かにいてほしい時ほど人は孤独である件」キングピン ストライクへの道 バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)
本当に誰かにいてほしい時ほど人は孤独である件
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ものすごくバカバカしい映画のようで、いや、実際、ものすごくバカバカしい映画なんだけど、ハッとさせられる瞬間がある。賭けボウリングで片腕を潰された元プロボウラーが、純朴なアーミッシュの青年を後継者に育てて儲けようとするのだが、やがて、かつてのライバルボウラーと対決することに……って、筋だけ書いたら陰惨な話にも思えるが、ともかくコメディである。
ただ、ついに仲間を得たと思った主人公が、かつてのライバルと雌雄を決する時に、誰も側にいてくれていないことに気づく。結局、戦いは自分のものであり、誰にも頼れないのだという人生哲学のようなものを、確かにこの映画から受け取った。
ファレリー兄弟の映画は、どれもバカバカしいようでいてどこかで筋が通っていて、見方にはよってはとてもまっとうなことを描いている。そんな好例のひとつがこの映画だと思っている。
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