「すごかった」キリング・フィールド 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
すごかった
クリックして本文を読む
高校生の時に映画館に見に行ったら中学の時の同級生のヤンキーが彼女を連れてきていて、こんな映画を見るのか、しかもデートで、しかも彼女が全然うらやましいとは思えないタイプで、その印象ばかりが残っていて内容はすっかり忘れていた。ベトナムでなくてカンボジアだったことは覚えていた。
ジャーナリスト目線の戦争映画で、決死の覚悟で危険地帯を取材するのだけど、カンボジア人の仲間が出国できず、後半は彼がジャングルをサバイバルする展開。クメールルージュに捕まって奴隷生活を送る。一般人が政治や戦争の前でいかに運命を翻弄されて、力ない存在か骨身に染みる。個人の自由や尊厳など儚いものだ。まさに今コロナで、当たり前にあると思っていた映画館が長らく閉館していて、こんなことも起こり得るのが社会で、もっとひどいのが戦争だ。欧米のコロナは日本とは比較にならないし、自給自足生活も人生の選択肢としてありではないだろうか。幸い年寄りだから徴兵はないだろうけど、物資の供給がとだえたら悲惨だ。
コメントする