劇場公開日 1926年12月31日

キートン将軍のレビュー・感想・評価

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3.5元ネタは史実のアンドリュース攻撃

2025年12月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

ドキドキ

1926年公開作品

監督は『悪太郎』『警官騒動』『荒武者キートン』『キートン西部成り金』『キートンのマイホーム』のバスター・キートンと『ロイドの活動狂』のクライド・ブラックマン
脚本は他に『拳闘屋キートン』のアル・ボースバーグとチャールズ・スミス

粗筋
1861年
南北戦争の時代
機関士ジョニーの愛車であり商売道具の蒸気機関車将軍号が北軍に強奪された
客室に取り残され捕虜となった元恋人のアナベルの存在には気づかずただひたすらに将軍号を取り返すために他の機関車で追跡するジョニー
機関車を乗り捨て雨の中
空腹のあまり他人の家に侵入し食事にありつくジョニーではあったがその家は北軍のアジト
たまたま見かけたアナベルと再会し彼女と共に脱走
将軍号も奪い返す
南北戦争に参戦するジョニー

映画.comの資料ではバスター・キートンもクライド・ブラックマンも脚本に携わっているようだが他の資料をいろいろと確認するとそれは間違いのようだ

別放題『キートンの大列車追跡』『キートンの大列車強盗』など

舞台はジョージア州だが南北戦争当時を再現できないほど大都会になったであろうから断念したようだ
代わりにオレゴン州の田舎で撮影された

機関車の前のレールに北軍によって置かれた長い薪をどかして手に持ちそれをもう一つ置かれた長めの薪に投げつけてどかすのはお見事

長めの薪を木刀のように使い北軍の頭を叩くあのタイミングが秀逸
昔の一流の喜劇俳優はああいうことが本当にうまい

当時の男は勇敢でなければいけない
流れとはいえ南軍の兵士になると言っておきながら兵隊にならずにそのまま戻ってきたら怖気づいたと誤解され恋人に振られてしまうのだ
機関士は当時軍部にとっても重要な仕事なのだ

配役
ウェスタン&アトランティック鉄道に勤務する南軍側の機関士のジョニー・グレイにバスター・キートン
恋人のアナベル・リーにマリオン・マック
北軍のアンダーソン大尉にグレン・キャベンダー
北軍のサッチャー将軍にジム・ファーリー
南軍の将軍にフレデリック・ブルーム
アナベルの父にチャールズ・スミス
アナベルの兄にフランク・バーンズ
北軍の将軍にジョー・キートン
北軍の将軍にマイク・ドンリン
北軍の将軍にトム・ナウン

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野川新栄

5.0楽しすぎるキートンサイレント喜劇

2025年1月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

ひとコマひとコマ繋ぎ合わせたような映像がむしろ新しく感じる。
目が離せないスピード感と聞こえるはずのない会話が聞こえてくるから不思議。
CGも何もない100年も前の映画 すごい! 感動!
キートンのすっとぼけた演技に笑っていたら あっと言う間に見終わっていた。

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miharyi

3.5【無表情の喜劇王のスラップスティックコメディ。ノンストップで繰り広げられる機関車上のアクションは、見応えがあります。】

2024年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

ー サイレント映画時代の喜劇王バスター・キートンが贈る、全編ノンストップの痛快活劇ー

■機関士ジョニー・グレイ(バスター・キートン)は自らが運転する機関車ジェネラル号に愛情を注いでいた。
 そんなある日ジョニーは、北軍のスパイによって機関車と機関車に乗っていた恋人アナベルを同時に奪われてしまう。
 愛する者と機関車の奪還に燃えるジョニーは、勇敢に敵地へ向かう。

◆感想

・バスター・キートン映画、初鑑賞である。

・ずっと、名のみ知っていたが改めて見るとイケメンであるが、無表情に徹して演技している。チャップリンと違う点だが、列車のアクションも本格的で驚く作品である。

<今後、少しづつバスター・キートンの映画も観たくなった作品である。>

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NOBU

4.5無声コメディ映画の金字塔

2022年6月13日
iPhoneアプリから投稿

『マッドマックス 怒りのデスロード』よろしく壮大なUターン追走劇が繰り広げられる無声コメディ映画の金字塔。キートンの体を張ったアクションシーンに終始ハラハラさせられる。走行中の機関車のカウキャッチャーに座り込むシーンばかりが印象的だが、大砲に火をつけるシーンや機関車から飛び降りるシーンや騎馬の群れの真ん中でアタフタするシーンなどもよく考えてみれば相当危ない。

ショットの切り替えやカメラワークといった編集レベルのテクニックももちろん素晴らしいが、そもそもの舞台装置とその運用が豪勢きわまりない。これでもかという台数の貨車が破壊され、100頭はくだらない馬群が機関車の横を駆け抜け、悪役たちの機関車が橋もろとも川の中に崩れ落ちていく。一体どれだけの予算がかかったのか想像もつかない。

受け手の口角をほんの数ミリ上げさせるためだけにここまでの熱量を込められるというのは本当にすごいことだと思う。この「不真面目を大真面目にやる」というキートンの映画人的矜持は後のジャック・タチやジャッキー・チェンに受け継がれていくこととなる。

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因果