劇場公開日 2023年7月14日

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「どうしてこの時期に放映したのかが謎すぎるけど…。まぁ趣旨も理解しなくはないが…。」金持を喰いちぎれ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5どうしてこの時期に放映したのかが謎すぎるけど…。まぁ趣旨も理解しなくはないが…。

2023年7月16日
PCから投稿

今年243本目(合計894本目/今月(2023年7月度)29本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。

 …ということで、シネマートに移動して2作品です。まず1本目のこちら。
こちらもこちらで珍妙作品なのですが、その1.5時間後の「ダッシュカム」で精神的に力尽きることはこの時点では知る由もなく…。

 他の方が書かれている通り、ここの特集やあらすじ紹介に書いてあることが大半というかもうそれに尽きてしまい、それを単に映像化しただけ、という妙な作品でもあります。また、映画の冒頭に「表現において一部不穏当な部分があるが、当時のままとしている」というように、明らかに配慮のない部分もあります(一部の表現が明確に妥当性を欠く)。ただ、当時の人権水準を今に当てはめる逆行的な判断や採点は基本的にしない立場です。

 結局のところ、現在の2023年ではおよそ考えられないような思想感が当時、程度の差はあれ存在していたという事情はうかがわれ(このことは、同じように現在からするとストーリー展開が珍妙な「少年と犬」も同様)、懐古主義ではないですが、見る方を相当絞っているんじゃないかな…といったところです。

 総じて、「現在の」基準でみると、「そういうような思想感があった時代もあったのね」というように見るか、コメディものと見るかは微妙なところはありましょうが、程度の差はあっても現在までつながる部分(黒人差別等)もあり、それら不変なもの、変わっていったもの等の対比で見ても良いのかな、といったところです。

 …そして、まぁ「変ちくりんだけどまぁいいかな」と思って、いったんシアターを出て10分後に同じシアターで「ダッシュカム」を見てそこで精神的に力尽きるのです…(詳しくはそちらで)。

 採点としては以下が気になったところです(以下に述べる点は、採点基準上統一的処理)。

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 (減点0.3/イギリス映画でありながら、パレスチナ問題に関する配慮が足りない)

 パレスチナ問題について触れている部分がありますが、この映画はイギリス映画です。現在まで未解決のパレスチナ問題は色々な論点がありますが、イギリスの二枚舌外交(三枚舌と言われることもある)である「サイクス・ピコ協定」等、イギリスが矛盾する条約をいくつも締結したためどことも約束を果たせなくなり、今のパレスチナ問題が生まれているのは、これはもう否定できない事実です(このことが、正当化するかは別として、ひいてはイスラム国問題を引き起こした等、中東の国境争いを複雑怪奇にしたのは事実/パレスチナを含む中東で、国境線が妙なまでに作為的に引かれているように見えるのは、このサイクス・ピコ協定等からの妥協物でもあります)。

 これらに関するフォローがないのは、一応、私の中では一律0.3の扱いです。
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yukispica