「アル・パチーノ」哀しみの街かど kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
アル・パチーノ
ニードル・パークとは麻薬中毒患者のこと。ニューヨークのロケがそのままリアリティを描いている。アメリカン・ニューシネマの流れなんだろうけど、そこにはもう反戦やヒッピーの文化は何も見えない。ただ堕落したジャンキーの悲劇があるだけだ。アル・パチーノのショック症状は新人にしてはかなりの演技賞ものだ。
盗みが失敗してボビーがムショに入ってる間に、ヘレンは売春してヤクを手に入れていた。出所したら田舎で暮らそうという彼女の意見にに最終的には応える形になるが、結局はヤク中毒に逆戻り。何度も裏切られ、刑務所にも戻り・・・物悲しい不毛の愛だけが残った。
時系列通りに進み、途中経過をかなりカットしてあるのが、ジャンキーからみた散文調になっていて心地よい。ラストの出所シーンも唐突すぎるが、2人がまた同じ生活を繰り返すんだと想像させる。
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