劇場公開日 1976年4月3日

「自由」カッコーの巣の上で ハットコックさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5自由

2015年2月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

喜怒哀楽がハッキリしている作品でした。ジャック・ニコルソンの演技はもちろん、脇役も素晴らしい演技をしています。それは病院の匂い、空気を感じてしまうほどです。
ただ刑務所生活にウンザリして、精神病を装っているという最低男の主人公。しかし、彼の"自由主義"がとても清々しく、観ている側も、患者たちと共に彼に打ち解けていきます。規則は必ずしも良いものではなく、時には解放することも大切なのだと…
精神患者と婦長とのやりとりで、ズームアップが効果的に使われています。患者たちが自由を奪われている様が、そのカメラワークで上手く表現されていて、主人公の存在感がより増しているように感じました。
自由への喜びを疑似体験していく中で、あの悲劇的なラストはあまりにも悲しいです。終始、感情が揺れ動く心理的な映画でした。

ハットコック