劇場公開日 1976年4月3日

「伏線は消化したが納得いかん」カッコーの巣の上で くりあさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5伏線は消化したが納得いかん

2013年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

社会不適合者マクマーフィが刑務所から逃れるため、詐病で精神病院に入院、そこで勝手気ままに行動し、規律に厳格で四角四面な病棟に混乱を巻き起こす。
入院患者それぞれがかかえる種々の異常性と、人並みの生活を送らせるために行われる厳しい管理。
トラブルや個々のシチュエーションに笑い感動すると同時に、人間らしい生活とは何かを問いかける。

評価が低い理由は、レビュータイトルの通り。
脱走しなきゃまずい、と思って本格的に脱走することにしたのに、なんでそこで馬鹿騒ぎはじめてんだよ。さっさと逃げろよ。

物事の優先順位が理解できないある種の精神疾患をかかえていたとすれば説明がつくが、ならば強制収容自体は正しかったことになる。社会に適応できないなら、その後の「治療」も正当化される。
あれが本当に必要と思われてやった治療なのかも含め、絶対的な管理体制下にある精神病院のありかたというものを考えさせられる。

くりぽん