「この演出家が『アマデウス』とは知らなかった。 先ずは1963年のワ...」カッコーの巣の上で マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
この演出家が『アマデウス』とは知らなかった。 先ずは1963年のワ...
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この演出家が『アマデウス』とは知らなかった。
先ずは1963年のワールドシリーズの話だから、1963年はベトナム戦争開戦前夜でそれを象徴していると思う。また、公民権法施行はまだで、国としての黒人に対する差別すら無くなっていない。従って、黒人の患者が一人もいない。しかし、主人公に施された処置はロボトミーと言う処置で、1950年代には施しが中止され、この時期には絶対に避けられていた医療処置だ。現在、この処置方法は違法である。また、考えた医学者はマッドサイエンティストと言われている。
従って、この映画公開の少し前の歴史に対する象徴的な寓話と見るべきだ。
白人の女性の婦長がアメリカの民主主義主義。
ネイティブアメリカンの逃走が、アメリカの歴史に対する贖罪。
ロボトミー手術がベトナム戦争を引き起こしてしまった国家に対してのアイロニー。アメリカと言う国家に対してこそ、ロボトミー手術を施せ!と訴えているようには見える。
だがしかし、至って難解な脚本であり、ストーリー展開が破綻している。だから、素直には評価出来ない映画だ。
アマデウスの演出家とは信じ難い。原作者が、アメリカンカウンターカルチャーの元祖見たいな方なので仕方ないとは思う。しかし、素直に共感は出来ない。
大学一年か浪人中に大森の映画館で『さらば冬のかもめ』と一緒に見たような気がする。がしかし、覚えていたのは、最後のシーンとバスケットのシーンのみだった。
物凄く残念な映画だ。
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