「優しさとは強さ」風と共に去りぬ ニモさんの映画レビュー(感想・評価)
優しさとは強さ
映画館で、DVDで。今まで何度この作品を観たことだろう。
大学時代に初めて鑑賞した時、その展開と迫力に衝撃を受けた。その時から我が生涯No.1の作品となった。
4人の男女それぞれが揺るぎない愛を貫き、傷つきながら、また命がけで誰かを助けながら激動の時を生き抜く。
あの時代、女の生きる道は男に頼り委ねるしかなかった。しかしスカーレットは貞淑な実母を尊敬しながらもその道だけにとどまらない。家族とタラを守るために時には自分の美貌を利用し、時にはその激しい気性と才覚を発揮して自身の力で生きていく。
親友メラニーはスカーレットとは対照的な女性でまるで女神のようだが、彼女の強さはスカーレットとは表現が違う。メラニーは愛する者の為にとても勇敢で強い面を発揮する。優しさとはすなわち強さなのだと彼女を見て気づくことができた。
本作品で好きな場面は数あれど、チャリティーパーティーでレットがスカーレットを指名するシーンが1番好きだ。
「お受けしますわ!」スカーレットの目の輝き。
そしてレットのニヤリとした表情。喪服での華麗なダンス。
前半は上流階級の栄華と戦争の勃発が、後半はその没落とスカーレットの結婚生活が描かれる。全編を通してスカーレットとレット、それぞれの報われない愛が描かれとても切ない。
若い頃鑑賞した時と今は見方が変わり、こちらが年輪を重ねた今、理解できる場面もある。それにしても何度見ても深く感動させられる。
原作を夢中で読んだこともある。映画では描ききれていない場面も多々あり、面白さは映画以上かも。これだけの長編をよく4時間弱で映像化できたものだと感心する。
当方にとって、これからもこれ以上の作品には巡り会えない。
共感&コメントありがとうございます。
映画だとスカーレットのメラニーに対する気持ちが今一つ解らない感じでしたが、原作では詳しく描かれてるんですかね。死体の後処理、何なら積極的でしたよね。