「小悪党どもめ」崖 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
小悪党どもめ
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ある犯罪者がこの土地に遺体と宝物を埋めた。宝物は土地の所有者に帰するが、そのためには故人のミサを執り行うため50万リラが必要だ・・・などと、宝物に目がくらむ小市民を巧みに騙す詐欺。次に狙うは長屋住まいの人に対する公営住宅の詐欺。
一仕事終わった大晦日、アウグストの古き友人リナルドが近づいてくる。彼は相当な金持ちでパーティに招待された。ひと騒動があって、ピカソの妻(ジュリエッタ・マシーナ)は夫の職業に疑いを持ってしまう・・・
アウグストにも大学に進学する娘がいる。そしてピカソも若くして幼き娘が。それが裏稼業を続ける上での障害となっていた。いったんは逮捕され出所後にまた聖職者の詐欺を働くことになったアウグストだったが、そこの農家には18歳になる小児麻痺の娘がいて、彼の心が曇ってしまったのだ。仲間には「金は返した」と言うものの靴の底に隠していたアウグスト。仲間に投石され崖の下に落ちてしまった・・・
心動かされたのなら本当に金を返せばよかったのに・・・と思うが、その矛盾が彼の人生そのものだったのかなぁ。マフィアとは違い、銃撃じゃなく投石、殴る、蹴る。犯罪モノにしては庶民から金をくすねとる小悪党ども。人間の良心に問いかけるところが好きだ。ラストシーンも唐突でシュール。崖から這い上がって終わりFINE
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