「ひとりの女性の悲しい愛の中に、戦争の傷跡を描いた名作‼️」かくも長き不在 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
ひとりの女性の悲しい愛の中に、戦争の傷跡を描いた名作‼️
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この作品を観てると戦争がいかに恐ろしいか、戦争によってささやかな日常の営みや幸せが、いかに残酷に切り捨てられるのかを痛感させられます‼️第二次大戦が招いた悲劇を男女の夫婦のドラマとしてあぶり出し、全編を通して、そんな戦争による痛みに満ちてますね‼️パリ郊外でカフェを営む女主人テレーズの前に、16年前にナチスドイツに連行されたままの夫アルベールにそっくりな浮浪者が現れ、記憶喪失だという彼の記憶を呼び戻そうとするが・・・‼️虐殺のシーンは何一つ描かれてないのに、こんなに戦争やナチスの恐ろしさが伝わる映画もないですね‼️テレーズが営む小さなカフェである「古い教会」‼️浮浪者が口ずさむロッシーニの「セビリアの理髪師」‼️そしてジュークボックスから流れるシャンソンの「3つの小さな音符」という曲など、効果的な音楽の使い方がホントに印象的です‼️そんな音楽をバックにテレーズとアルベールがぎこちなくダンスを踊る感動的なシーン‼️そんな美しいシーンから一転、ダンスの途中で鏡に映った後頭部の傷跡を見て、記憶喪失の原因はコレかとテレーズが悟る衝撃的な展開‼️ホントに鳥肌モノですね‼️テレーズの夫を呼ぶ声にアルベールの記憶が甦るラストシーンの悲しみも忘れられません‼️そしてやはりこの作品で一番印象的なのは、テレーズに扮するアリダ・ヴァリの名演ですね‼️長回しのカメラワーク中に挿入されるアップの表情が、テレーズの不安や悲しみを如実に物語っていて、「第三の男」を凌ぐ名演だと思います‼️
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