怪物の花嫁
劇場公開日:1995年10月21日
解説
謎の巨大怪物を操るマッド・サイエンティストをめぐるホラー映画の小品。監督・製作・脚本は「プラン9・フロム・アウタースペース」「グレンとグレンダ」で知られる“史上最低の映画監督”こと、エドワード・デイヴィス・ウッド・ジュニアで、彼の正式劇場公開第3作にあたる。エグゼクティヴ・プロデューサーは精肉業者でスポンサーのドナルド・M・マッコイ、撮影はウッド作品の常連で実は色盲だったという「グレンとグレンダ」のウィリアム・C・トンプソンとテッド・アラン、音楽はフランク・ワース、編集はマイク・アダムズ、特殊効果はパット・ディンガがそれぞれ担当。主演は本作が実質的な遺作となった「魔人ドラキュラ」など往年の怪奇映画スター、ベラ・ルゴシ。共演はスポンサーの息子だったため出演できたトニー・マッコイ(共同製作も)ほか、レスラー出身のトー・ジョンソン、ポール・マルコら、ウッドとは私生活でも友人だった面々が顔をそろえる。
1956年製作/アメリカ
原題または英題:Bride of the Monster
配給:ケイブルホーグ
劇場公開日:1995年10月21日
ストーリー
田舎町の沼で謎の失踪事件が続発。土地の警察のディック・クレイグ警部補(トニー・マッコイ)が捜査に乗り出そうとしたところ、そこへ新聞記者をしている婚約者ジャネット(ロレッタ・キング)が現れる。ネタをつかんだ彼女は沼のほとりの屋敷が怪しいとにらみ、調査をはじめるがほどなく何者かに捕らわれる。屋敷の主はヴォーノフ博士(ベラ・ルゴシ)というマッド・サイエンティスト。彼女を捕らえたのは博士の忠実な下僕で、姿形は野蛮だが、純粋な男ロボ(トー・ジョンソン)だった。時を同じくしてヴォーノフを追って屋敷を訪れた怪奇現象の権威、ストロースキー教授に、ヴォーノフは自らの原子力に関係する独自の研究の成果により、いずれ全世界を彼が創造した原子の超人が征服するだろうと演説をぶつ。ストロースキーは、博士が造った大ダコの餌食となり、いよいよ狂気の魔手がジャネットに及ばんとしたとき、ジャネットに魅せられたロボが博士を制止。そこへディックが登場。大格闘の末、自ら実験台になった博士は強力なパワーで逃亡、しかし駆けつけた警官らに囲まれ、結局沼に転落、大ダコと大格闘の末果てるのであった。