女と女と井戸の中のレビュー・感想・評価
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巧みな心理サスペンス。
果てしない大地に抱かれて暮らすひとつの家。父と二人暮らしのへクター。
家政婦として雇った若い娘のキャサリン。やがて年老いた父が亡くなり二人で暮らすことになる。
だが、経済的に窮したへクターは、家の周りの土地を買いたいと話を持ってきたボーダーに土地を売る。 大金を手にしたへクターは町で遊び酔ってキャサリンの運転する車で帰る途中に男を撥ねて死なせてしまう。
家のそばにある井戸の中に死体を入れて隠す二人。
その後、隠してあったはずの土地を売った大金が消える。へクターはキャサリンに詰め寄るがキャサリンは井戸の中から彼が出てきたと話す。
それまでの関係から一転して微妙な雰囲気になっていく二人。
だが、へクターには今ではキャサリンが大切な存在となっていた。
やがて嵐が来て大雨が降る中、井戸の中から・・・。
消えた大金に絡んで互いに不信に陥り、井戸の中の死体にも恐怖する二人の女。
そんな女二人の心理と現実。
青い色調の映像がラストで意味を持ってくる演出。
サマンサ・ラングの長編第一作の残酷な大人の寓話。
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