「映画技術(撮影、演技、編集、音楽挿入など)の宝庫のような映画」男と女(1966) mac-inさんの映画レビュー(感想・評価)
映画技術(撮影、演技、編集、音楽挿入など)の宝庫のような映画
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午前十時の映画祭で。
映像、音ともクリアで素晴らしい。公開時よりいい?
もう、私にとって映画技術(撮影、演技、編集、音楽挿入など)の宝庫のような映画。ストーリーは他愛ないけど、まさに「男と女」。論理的でない、気持ちの動きを映像で語る。(アカデミー賞脚本賞)
制約のある制作体制だったようだけどそれが功を奏している。
1、時折モノクロになるのは、フィルム代、現像代の節約のためだった。
2、キャメラもあまり整備されてない(?)っていうか撮影助手のミスだと思うけど、広角系のレンズを使うと、ファインダーゴミが映り込んでいる。(子供たちと舟に乗っているシーン、狭い撮影場所で広角レンズを使ったよう=多分ほとんどのシーンが望遠で撮っているので、望遠だと手前のファインダーゴミがボケて映らない。ので、このシーンのみ)
3、有名な老人と犬のシーンとタイトルバックのシーンは、同じ時に撮ったのがわかるし。(撮影日数の節約)
4、モノローグが多いのは、アフレコしやすいから?
5、同録をしているのは子供との絡みのシーンと、室内のシーンのみのよう。
(同録は機材、スタッフが増える)
など、結局、それが映画的効果を上げているのは、偶然か、監督の計算か。やはり計算だと思う。ベットシーンでボケインとボケアウトのカットがあるけど、今時ならデジタル処理をできるけど、カット割を考えて秒数を計算して撮らないとあのタイミングでできないと思う。クロードルルーシュはカメラマン出身なので、自分で回している。
それで音楽がフランシス・レイ。いい意味で映像に対等で目立つ音楽。これが映画音楽のこれ以降の方向性を決めた。
有名なラスト、カッコよく終わる。
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