オデッサ・ファイルのレビュー・感想・評価
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今見ても…
古さをあまり感じず、ジョン・ボイトがナチスの残党組織オデッサに潜入していく様が格好良く、緊張感もある。偶然読んだユダヤ人の手記から収容所長のロシュマンを追うことに没頭するボイト。ホームで突き落とされたり、恋人も襲われたり、命懸けで、敵は警察ほかあらゆる組織に身を潜めている。何万人も殺しておきながら、戦後は名前を変え、悠々自適に暮らしている。ロシュマンのユダヤ人への迫害は酷いが、命懸けで追いかけるかなと思っていたが、実は自分の父であるドイツ軍大尉を殺されたことへの復讐であった。記者なのに殺し屋より強かったり、殺し屋も一人しか追ってこなかったり、ロシュマン邸へ明るいうちから忍び込んだり、リアリティには欠けるが見応えはあった。
ナチ残党の地下組織
「ジャッカルの日」と並ぶフレディリック・フォーサイスの代表作「オデッサ・ファイル」の映画化である。わくわくしながら読みふけった記憶はあるのだが小説も映画も内容はほとんど忘れてしまった、BSでやっていたので久しぶりに再鑑賞してみました。
フリーのジャーナリスト、ペーター・ミラーがふとしたきっかけで元ナチス親衛隊のエデュアルド・ロシュマンの消息を追うサスペンスドラマなのだが実在のナチハンター、サイモン・ヴィーゼンタールも登場し史実とフィクションをうまく織り込んでいる。
オデッサとは元ナチス親衛隊員の逃亡を助ける地下組織なのだが同様な組織は他にもシュピネ、シュティレ・ヒルフェ、ルーデル・クラブ、ブルーダーシャフト、HIAGなど数あり、親ナチ政権の南米、スペイン、反共のバチカン、アメリカ本国などへ数万人が逃亡したとされているから驚きだ。副総統のマルチン・ボルマンは敗色を察し再建のための金塊や軍資金を新型輸送用潜水艦を使ってヨーロッパ、南米などに分散、隠匿した、中には産業用機械や高度な工業製品の設計図も含まれていたと言う。この莫大な資金を背景に戦後実業家として活躍したものも多かったと言う、サイコパス特有の商才だったのだろうか。
ロシュマンは実際にはアルゼンチンに逃亡したが本作公開後の1977年にパラグァイで死体が発見されている、一説には仲間内の口封じとも言われている。
ペーターの動機は残虐非道なナチスへの憤怒としても身を挺しての潜入捜査など度を越していると感じていたが終盤に来て腑に落ちた。ナチス残党は仮想の敵役よりリアリティがあるので2時間10分の長尺だが見入ってしまった。
命懸けの追跡・・・冒頭から引き込まれました
主演のピーター( ジョン・ヴォイト )の人物像や時代背景が、冒頭から丁寧に描かれており、直ぐに引き込まれました。
ナチスの強制収容所所長ロシュマンが、実在した人物という怖さも有り、ピーターが独り追跡を始める中盤からは、スパイ映画を超越したレベルの緊迫感で、見応えが有りました。
ピーターが命懸けで行動した納得の理由が、ラストで判明。力作でした。
NHK - BSを録画にて鑑賞
あるユダヤ人の死から、一人のナチ残党の悪行を知り男を追跡しようとす...
あるユダヤ人の死から、一人のナチ残党の悪行を知り男を追跡しようとする。
危険にさらされながら真実を追う姿に、ジャーナリスト魂だけでは説明のつかないものを感じていたら、なるほどという結論が待っていた。
緊張感あふれる描写が良い。
SSたちが戦後数年たってもまだ自分たちがドイツの発展に寄与したと言い放つところは胸糞が悪くなる。しかも組織絡みで戦犯者を匿い守ろうとするシステムの存在にはぞっとした。
この頃のジョン・ヴォイトは向こう見ずで命知らずな正義感みたいなものをまとった役がよく似合う。
ジャーナリストが親衛隊の残党組織「オデッサ」に挑むサスペンス映画 ...
ジャーナリストが親衛隊の残党組織「オデッサ」に挑むサスペンス映画
古い映画のせいか突っ込みの入れどころも少しありましたが見ていて結構ハラハラする展開が多く面白かった。
ラストの巨悪との対峙、やり取りは考えさせられるものもあったけれどそれを覆すほど、明かされる主人公の過去に伏線の回収は驚かされた!
odeSSa
掘り返したくない醜い過去。
痛い所をあえてほじくり膿を出す。
日本は出来たのだろうか。
連合国は出来たのだろうか。
記者が命をかけて行う潜入捜査。素人がここまで頑張れるのか?と思いましたが、原作ではもう少し助けを得られるようです。
命令に忠実であることが善だったのだ、我らに非はないと、時代に合わせて要領良く生き延びる元親衛隊員達。戦時中、政策に疑問を抱けば反逆罪になりかねない。それまでの価値観が崩れ、何が正しいのか困惑する。逆に言えば、悪い奴が堂々と悪いことを出来た時代。
歴史は習うしかないから、どの国で過去を学ぶかで、随分印象が変わってしまいます。善悪を結果論で決めつけるのではなく、どんな時代が来ようと人間性を失ってはならないという教育が大切だと思いました。
どうしてみんな英語なの…?というのはおいといて。
主演はアンジーのパパ。やはり鼻から下がよく似てるかな。
すごいスリル
久々に手に汗を最初から最後まで握るようなサスペンスをみました…
なんかみたことある俳優だなーと思ったら真夜中のカーボーイの人。
2作くらいしか彼の出ている映画を見たことありませんが
こういうアウトローな役が本当に似合う!
軟派な役が当たり役かと思ったら、この映画の後半のような紳士まで演じれて、すごい
ところどころなぜ?と思う箇所はいくつかありましたが
例えば平気で人を殺すほど残忍な組織オデッサなら、
あの息子の持つノートなんて簡単に手に入るんじゃ?とか…
なぜあんなに簡単にボスの城に侵入できのか…とか
映画の緊張感にそういう疑問はどうでもよくなり、ただどうなるの!?で最後まで飽きずに見れる作品
そして、どこにでも潜む組織のせいで出てくる登場人物全員が怪しく見えてくる。
恋人のことも最後まで疑ってました…
最後が意外な結末で、そしてそこから怒涛のラスト
ちょっと詰め込みすぎかと思ったけどおもしろかった
戦争で、敵対国が民族単位で憎いのではなく、邪悪な個人が悪いと最後老人が祈っていたけど、
それがこの映画のテーマかな?と感じたのですが
その個人も戦争という時代のために動いているので、誰が悪いのか正直わからない
例えば日本に原爆を落としたパイロットを憎んでいいのか?というような感じで
おもしろいけど、いろいろ考えさせられる映画だった
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