エーゲ海の天使のレビュー・感想・評価
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戦禍の地中海に残ったオアシス
第二次世界大戦時を題材とした映画は凄惨なものばかり。そりゃ当然戦争してたんだからそうなるけど、そんななかに一息つけるような、人間の営みを続けている場所もあった。
それはただ忘れられていたから戦禍を逃れたわけではなくて、かかわった人たちがその安寧を損なわないようにしたからこそ、平和であることを続けられた。
太平洋戦争での沖縄の離島での悲劇を知っていると、この島は本当に奇跡としか言いようがないほど平和だ。人は時間や自然と向き合いながら平穏に生きるのが良いのだと感じるほど。しかしそれはこの映画で直接的には描かれていない「戦争の悲惨さ」が前提として存在するからこそ対比として浮き上がる事実であり、戦争を知らない世代がこの映画を見たら、そこまで背景を読めるか知識を試されることになるかもしれない。
同じようなテーマの映画に「トンマッコルへようこそ」があるが、そちらも良い映画でした。
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リラックスなんです
第二次世界大戦の別の顔を垣間見させてくれる作品です。展開する情景は実にリラックスしたものばかりなのですが、背景に戦争があることで、この、つかの間感がどこかで切なさを感じさせます。
映画って観終わった後、如何に楽しかったとしても、どこか心を動かすことの疲れがある気がしますが、この映画はそういったものからは随分、かけ離れたもののように思えました。どこかしら、軽い気持ちで観ていられる映画でした。たまには、こういうのも良いかもですね。
ただちょっと終わり方がベタだったのは、どうかなぁ、なんていうのがありましたかね?
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