映画に愛をこめて アメリカの夜のレビュー・感想・評価
全15件を表示
魔物なのは女ではなく…
映画の裏側。
単純にその一言だけで、胸ときめいてしまうわけですが実際に何カットか連続ではさまれる映像だけでジーンとしてしまうのはなんなんでしょう。
そうはいっても感動巨編!てわけではなくって。よくもまあと言いたくなるキャラ濃ゆいというか一クセも二クセもある人たちばかり。
そんな人たちが一つ場所に集まってるのだからスムーズに進むわけがナイ。
随所にエスプリも効いて。ああ、おフランス。一緒に観ていた家族は「なんて嫌な人たちだ」と途中で観るのをやめてしまった。潔癖な人には合わないみたい。
女に振り回された人が、作品中で女は魔物?と聞いて歩く。
この人々って絶対普通に学校の一学級ならまとまらないと思う。
それほどに困った人たちが映画をつくる!という一点のために集まって力を合わせるわけであって、実は魔物なのは女というよりそこまで人々を魅了する映画なのではないのかな~と思ったりしました。
映画業界の裏方模様
映画業界で働く人達のゴタゴタを明るくホンワカ描いてます。
出来事は起きるんだけど、何も起きなかったようにホンワカしてる(笑)
退屈といえば退屈かも(笑)
悪くないけど観なくても問題ないかと(笑)
劇中、日本に言及するシーンあり。
男より映画よ‼️
この作品は「カイロの紫のバラ」「ニューシネマパラダイス」と同じく映画への愛あふれる名作だと思います。映画撮影現場の混乱を魅力的に捉えながら、映画の仕事が好きで好きでたまらない映画人の心境がスケッチ風に綴られています。トリュフォー監督は本当に映画が好きなんだなぁと痛感させられます。ハリウッド女優に扮したジャクリーン・ビセットもホント魅力的。
鮮やかな優しさと愛が詰まった作品
一つの作品を創り上げる為に、集まった人々のそれぞれのドラマと、その作業をいろんな角度から見つめ優しい眼差しと、その一時に愛おしさを、限りなく詰め込んだストーリー展開が素晴らしく、ジャクリーン・ビセットの美しさとジョルジュ・ドルリューの華やかさの中に切なさをも感じる音楽が、作品の魅力をさらに引き立てる‼️
作品中の一部の音楽が「イルカの日」でも使われている。
ああ、寝てしまいました(汗;)
フランソワ・トリュフォー監督の作品を観るのは初めてかもしれません。冒頭シーンが映画の中の映画という部分に面白みがありました。そうか、映画づくりの舞台裏の話なのですね。ただ、なかなかのめり込めないうちに、寝不足もあって、うとうとしてしまいました。感性の違いもあるのかもしれませんが、この作品を十分に理解、堪能することはできませんでした(涙)。また、別の作品でトリュフォー監督にチャレンジしたいと思います。
映画を撮る困難さ
劇中で撮っていた映画を作品として観たい気もする反面、大体のオチは想像がつく感じ。
映画撮影の内幕をスタッフからキャストのイザコザを群像劇としてゴダールの「軽蔑」からヴェンダースの「ことの次第」やオーソン・ウェルズ未完の「風の向こうへ」など思い出しながら。
映画撮影の大変さから監督一人の作品ではない、あらゆる人物が関わり完成に漕ぎ着ける壮大な映画を作る仕事に作品の規模は関係がない、携わる人全てが素晴らしい、その映画を観る観客含めて。
修行の為に見た感。
フランス映画ってこんなに騒々しく撮るのね、と、思いました。
楽しんだが、これを始祖として後続となる映画の映画に秀作多く、これ自体には特段の新味なし、というのが正直な感想。
修行の為に見た感。
「監督はツラいよ」フランス版
①とうとう観ました『アメリカの夜』!観なアカンと思いながら50年くらい経ってしまいましたね。評判に違わぬ秀作です。②ジャクリーヌ・ビセットがやはり美しい!③ナタリー・バイが思ったより大きな役(助監督?)で、自分と寝たがっていたスタッフに『やりたいのなら、さっさとやりましょうよ』と尻をたたいたり、間違って開けた部屋でその男がべつの女性スタッフとベッドインしていてもニッコリ笑っていなしたりと「男より映画優先」な女の子を好演。④予想したことも予想外のことも次々と起きる中で何とか映画を完成させようと淡々と現場を引っ張っていく監督をトリュフォー自信が好演。映画愛をあちこちに散りばめていて(冒頭のサイレント時代の大スターであったギッシュ姉妹への献辞、子供の頃に映画館の『市民ケーン』の写真を盗むモノクロシーン、取り寄せたそうそうたる映画監督に関する本等々)、誠に楽しい。⑤しかし撮っている劇中映画の『パメラを紹介します』が少しも面白しろくなさそうなのが皮肉に面白い。
映画に対する愛が伝わってくる。 みんなが子供みたいで、でもそれが人...
映画に対する愛が伝わってくる。
みんなが子供みたいで、でもそれが人間味とも言えるのか、、、プライベート挟み過ぎて笑っちゃった。
トリュフォー監督がお父さんみたい!
映画と女性を愛したフランソワ・トリュフォー監督の優しさが詰まった映画の映画
フランソワ・トリュフォーという人が如何に映画狂であるかが、身に染みて分かる作品であると共に、これは映画愛好家にとって堪らなく素敵な映画である。映画制作の撮影風景をフランス映画らしくロマンティックにユーモラスに表現して、全編恋と愛の自由さを躊躇なく溢れさせている。制作現場を舞台にした二重の映画のバックステージものの面白さに潜む、トリュフォー監督の正直な気質が汲み取れる映画の為の映画だ。そのテーマは、”真実”と”事実より真実らしく見えるもの”とのどちらに人を幸福にする真実の美しさがあるのかであり、映画演出にある表現の本質を具体的に見せてくれる。それを映画制作に真摯に取り組むスタッフ・キャストたちの実生活の恋愛関係を含めて提起されているのが面白い。
映画「パメラを紹介します」の大掛かりなセットの撮影風景から始まり、劇中の息子が実父を射殺するラストシーンまで、映画はあらゆる裏話、トリックやスタントマンの仕事振りなど、完成した映画では計り知れない楽屋落ちを暴露する。観客の興味や好奇心を素直に引き出す爽やかな印象が残る。トリュフォー監督の言葉で言えば、(人を退屈にさせること、一部の人にしか語りかけないことを禁じている)の真意に適った作品に仕上がっている。
流麗でリズミカルな音楽と移動カメラや撮影シーンの連続カットのモンタージュが一つになった演出タッチの心地良さ。最後にTVレポーターの質問に大道具係が答える。(我々がこの映画「パメラを紹介します」を楽しんで作ったように、お客さんもこの映画を楽しんで観てくれれば言う事ないな・・・)トリュフォー監督の優しく温かい人間性が感じられる。映画と女性を愛するトリュフォー監督そのものの映画作品だ。
1976年 4月29日 早稲田松竹
映画づくりとは。
映画を作る、そこには沢山の妥協があり、沢山の葛藤があり、沢山のトラブルがあり・・・どんどん理想から離れていくけれどそれでもいいものを作ろうと沢山の人々が必死に働いていて、その一つ一つがドラマになっている。
これからの映画の見方が変わる一本でした!
『パメラの恋の物語』のクランク・イン。映画を撮影している様子を映...
『パメラの恋の物語』のクランク・イン。映画を撮影している様子を映画に撮っている。最近ではメイキングビデオが当たり前のように作られているが、それをわざわざ映画化したものだ。もしかして『パメラ』を撮ろうとしていて失敗作になりそうだったから、裏側を描こうとしたのかとも思ったけど、それくらいどうでもいい脚本をも真剣に作ってあった。
なんといってもジュリーを演ずるジャクリーン・ビセットが綺麗すぎる!好きになったのは『おかしなおかしな大泥棒』だったけど、この映画でも素敵。
“アメリカの夜”とは昼間に夜のシーンを撮る技法だそうで、ハリウッド批判にもなってるのかと思えばそうでもなく、映画を愛する者たちが楽しくやってるくらいの印象だった。
さすがに面白い
映画業界の内幕ものと一言でいえばそれだけだが、映画撮影の大変さと苦労、監督の激務、気苦労だけでなく、それに関わる人々、俳優、スタントマン、スクリプトガール、小道具係、助監督・・・・
映画に関わる情熱と楽しさが
ひしひしと伝わる
観てみる側も映画完成に向けてハラハラドキドキさせてくれる
散漫となったりせず最後までグイグイ引っ張ってくれた監督の技量はさすがと言う他無い
映画への愛
トリュフォーの、映画への愛が本当に伝わってきます。
神経症の主演女優、台詞を覚えられない中年女優、失恋で職務放棄の俳優、駆け落ちするスタッフ、ベテラン俳優の死…色んな人が集まって、数々のトラブルが起きて、それでも映画を作るという目的のためだけに同じ方向を向いている。
そして映画を作り終えると、何事もなかったかのようにあっさり散ってゆく。
群像劇で大きな事件が起きるわけでもない。それでも胸を打つ映画です。それはなぜか?
ストーリー中、監督=トリュフォーがトラブルに魘されながら毎夜観る一続きの夢が、ひとつの答えになっています。
チャップリンのような格好で杖をカツカツ鳴らしながら、人通りのない夜道を歩く少年。
映画の撮影終了間近の夜、夢の最後で少年は、閉館した映画館の柵越しに、杖を使って映画のポスターを盗みます。
そう、どんなにトラブルに苦労しても、映画を取り続けるのは、単純に、映画が好きだから。
そんな純粋な想いが伝わってきて、心が熱くなる映画なのです。
映画製作は、駅馬車の旅と似ている
映画「映画に愛をこめて アメリカの夜」
(フランソワ・トリュフォー監督)から。
映画好きの私にとっては、映画製作の現場を題材に、
物語が展開されていくので、感激があるわけではないが
楽しく観ることが出来た。
そこで選んだ台詞は、映画製作に関するフレーズ。
「映画製作は、駅馬車の旅と似ている。」
そして「期待が消え、結局は目的地に着くことだけになる。」
完成品だけを観ている私たちは、その過程は意識しないが、
キャストやスタッフの、アクシデントやトラブルをはじめ、
製作予算が途中で足りなくなったり、懸案問題は山積み。
はじめは、新しい作品に期待いっぱいであるが、
途中から、なんとか完成までたどりつきたい、と気持ちが変わる。
そんな気持ちが伝わってきた台詞である。
「映画監督とは、あらゆる質問を浴びる人種である」
「映画俳優は傷つきやすい」
「恋は映画の敵だ」など、映画ネタは尽きなかった。
「映画を通じ人生を豊かにすることが出来る」ことは確かなようだ。
全15件を表示