「B級の物語に一流の演出をのせる」エアフォース・ワン Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
B級の物語に一流の演出をのせる
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総合:75点 ( ストーリー:40点|キャスト:80点|演出:80点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
ほんとに物語はくだらない。ハリソン・フォード演じる男前だけどけっこういい歳の合衆国大統領が、勇敢(無謀)にも兵士あがりのテロリスト達の待ち構える機内に戻り戦いをはじめてしまう。そして与圧された機内のことなどお構い無しで機関銃を撃ちまくる。ミグ29数機相手に、2分間もエアフォースワンが撃墜されることなく持ちこたえて空を飛び続ける。合衆国万歳、今日もアメリカ人は命懸けでテロに向き合う勇敢な人々だ。話だけを聞けばあきれ果てて観る気が失せる。
だけどこれがなかなか面白い。まずゲイリー・オールドマン率いるテロリストがけっこう怖い。常に緊張感がある。それに裏で動く副大統領たちの対処や決断が面白いし、緊急事態対応の法律や交渉のことなどがくだらない話の割りによく調べられていてしっかりとしている。副大統領も存在感があった。空中戦もあれば輸送機からの乗り移りもある。次がどうなるのかとひきこまれてしまう、話がくだらないこと以外はいい娯楽作品なのだ。でもCGの質はまだそれほどでもなかった。
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