劇場公開日 1999年7月24日

「とても心温まり、印象に残る」運動靴と赤い金魚 てるゆき!さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0とても心温まり、印象に残る

2014年9月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

健気な兄妹の日常を描いた素朴でありながら、とても心温まり、印象に残る映画。貧しくも、家族への思いやりを感じる。
妹の靴をなくした兄・アリが、両親に言い出せず、兄の靴を交代で履く日々。マラソン大会の3等賞の景品が運動靴と知って、アリは3等賞を目指して、出場する。
マラソン大会のゴール前の5人が力走シーンは、手に汗握る。
1等になってしまい、半べそかいて落ち込んでいるところに、父の自転車の荷台から見える赤い靴との対比が、ホッとさせる。
アリは、少年らしく、かわいい。先生の前での芝居じみたやりとりが茶目っけがあり、妹に対しても偉そうながら、思いやりがある。
靴を通して、イランの貧困の差を描いている。
イラン映画として初のアカデミー外国映画賞候補になったマジット・マジディ監督作。

てるゆき!