「兄妹の姿や、ご近所や商店との関係性に懐かしさを覚えてしまう、ホッとする映画。」運動靴と赤い金魚 ぽんぱるさんの映画レビュー(感想・評価)
兄妹の姿や、ご近所や商店との関係性に懐かしさを覚えてしまう、ホッとする映画。
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お兄ちゃんと妹のやり取りがとにかく可愛らしい映画。
たった1足しかない妹の靴、しかも修理してもらったばかりの靴を無くしてしまい、必死に探すアリ。
そして大切な靴を無くされ、両親にそのことを言いたいが、泣きながら謝るお兄ちゃんが叱られることを可哀想に思い、お兄ちゃんのボロ靴で登校し、お兄ちゃんの登校の為に全力で走って帰る妹の姿にほっこり。
3位になれば靴を貰えるマラソン大会の選手になんとか選んで貰えたお兄ちゃんが、途中転ばされたりしたこともあり、トップでゴールしてしまった結果、インタビューや写真撮影で涙を流しているのも可愛らしい。
お父さんがそんな二人の為に靴を買ってくれているなんて知る由もなく、落ち込んで帰ってきたお兄ちゃんと、その姿を見てガッカリした妹が揃って家に入ったところで映画は終了。
買ってきてくれた靴を兄妹が見て、履いて、はちきれんばかりに喜ぶ笑顔も見たかったけれど、あえてそのシーンは観客の想像に任せて終わるという終わり方も、心地よい余韻を感じられて素晴らしい。
昭和の、戦後の日本の家族の、下町のテイストがギュギュっと詰まったような映画で、見ていてとても愛らしくほっこりして癒された。
疲れた時に観たい、心温まる1本です。
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