ウエスト・サイド物語のレビュー・感想・評価
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出逢ってしまった、出会ってしまった
現代版ロミオとジュリエットとはよく聞きましたが本当にそれ…。
悲しくてやりきれないラスト。
重く暗いさざなみのような音の中、初めて「協力」という選択をした、歪みあっていたグループ2つ(そして国同士)。
戦争の果てに、ようやく芽生えた共存。でも、
遅すぎましたね…。
また、そこにいくまでの、トニーとマリアの幸せそうな姿がね。より余計に胸に来ますよね。
どうでもいいことですが、2人の名前って素敵ですよね。
調べたらトニーはアンソニーの短縮系で、意味は『賞賛に値する』なんですね。あの環境下で、腐らず真っ直ぐで純粋なままでいた彼にピッタリではないか、なんて思いました。
マリアは言わずもがな。ナタリー・ウッド演じるマリアは、可愛くて純粋で、ちょっと自惚れはあったけど愛することと愛される喜びで嬉しくて思わず体が動き出してしまうような、愛嬌が勝る素敵な乙女で…。
だめです、泣いてしまう…。
アニタも可哀想だし、亡くなった3人も…。
でも、音楽と歌とダンスが本当に素敵。
移民問題、異民族間での摩擦から衝突、男性のようにふるまう女の子など、多様性?も描かれていてあの当時で。かなり先駆的なんじゃないの?と感じました。
いつも観ることは出来ないけど、どうしてもひょんな時視聴したくなる名作品の1つ。
(スピルバーグさんの作品もいいけれど、オリジナルも出来たら一度は観てほしいです。)
本物の愛と深い憎しみ
かなり久しぶりの鑑賞だったが、やはり歌やダンスの技術はスピルバーグ監督のリメイクの方が洗練されている。
が、時代の空気感に合っているのは完全にこちらのオリジナルの方だ。
そして圧倒的にマリア役のナタリー・ウッド、ベルナルド役のジョージ・チャキリスを筆頭に、演じる俳優の個性もこちらの方が際立っている。
とはいえ、スピルバーグ版の素晴らしさも改めて感じられたので、個人的にはどちらも甲乙つけがたい。
冒頭のスラム街の俯瞰したショットからのジェッツとシャークスの抗争シーンは、ダンスとの見事な融合もありとても印象に残る。
本当にバーンスタインが生み出すこの作品のナンバーはどれも名曲ぞろいだ。
その中でも今回の鑑賞で一番印象に残ったのが、リフを失ったジェッツが何とか復讐心を抑えようとする『クール』のナンバーだ。
ジェッツもシャークスもどちらも街の厄介者扱いされているが、お互いを憎み合うことでしか彼らは生きる事が出来ない。
言葉ではクールにと唱えながらも、内から沸き起こる衝動を抑えきれない彼らの姿にとても心を打たれた。
何故、そこまで憎しみを募らせてしまうのか。
おそらく彼らにもその本当の理由は分かっていないのだろう。
憎しみという感情を増大させれば、その後に待ち受けているのは悲劇だけである。
そして彼らは悲劇が起こるまで、自分たちの過ちに気づくことが出来ない。
まるで何か大きな力に支配されてしまったかのように。
この映画を観終わった後に、果たして誰にこの悲劇の責任があったのだろうと考えさせられた。
憎み合うジェッツとシャークスだけではない。
正義感面して彼らを抑圧する警察官、そして彼らを厄介者扱いする住民たち。
これは社会全体が起こした悲劇だとも言える。
「どうしてお前達は争いばかり起こす?このままではすべてが壊れてしまう」と嘆くドクに対して、冷ややかに「もう壊れているさ」と呟くジェッツのメンバーの言葉が刺さった。
そんな憎しみだらけの世界で純粋にお互いを愛し合うトニーとマリア。
明らかに二人の世界だけが浮いて見えるのが、これが本物の愛であることを証明しているようでもあった。
確かにアニタの「目的を達成したらトニーは貴方を捨てるわ」というマリアへの説得も正しいのかもしれない。
トニーもマリアもお互いのことをまだ何も知らないのだから。
でも愛に正しいも、間違いもないのかもしれないとも思う。
たとえそれが破滅に終わったとしても。
とても悲しい物語ではあるが、何か大事なものを深く考えさせられる作品でもある。
そして改めてこの作品のベースとなった『ロミオとジュリエット』を生んだシェイクスピアの偉大さも思い知らされた。
名作と言われるのもわかる
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アメリカ国内で、イタリア系とプエルトリコ系の移民が対立。
しかし双方のある男女が、あるパーティで互いに一目ぼれをしてしまう。
女の方は片方のボス的存在の妹だった。
その頃、そのボスと、対立する方の奴とが1対1で決闘する事になり、
女は男にそれを止めてくれるように頼む。
男はそれを聞き入れて止めに行ったはいいが、
結局仲間がナイフで刺されたのに逆上、ボスを刺し殺してしまう。
そして仲間に匿われていたが、女が死んだという嘘情報を信じ、自暴自棄に。
でおれも殺せとかって大声で町を歩いてたら、女がその声を聞いて現れる。
でめでたく再会と思いきや、敵に撃たれて死亡。
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名作と名高いこの作品。
今となっては古臭いし先が見え見えやが、それはそれで良かった。
でも時代が今と違い過ぎて、劇中ではかっこいい描き方をされていると
思しきシーンでも、めっちゃ格好悪く感じる事が多い。
まず必死に決闘の仲裁をする主人公やが、
決闘なんて日常茶飯事らしく、女に言われるまでは特に気にも留めてなかった。
女に言われて、女に好かれるために、必死で止めてるだけ。
これって魂胆見え見えでめっちゃ格好悪いと思う・・・
さらに、仲間を刺されてカッとなって、よりによって自分が敵を刺す。
しかもそれは愛する人の兄やのに。余りにも理性がなさ杉。
これも格好悪いとしか見えん・・・
それから女が死んだと聞かされ、簡単に信じ込んでしまう点。
それで自殺するなり、死を覚悟して相手を殺しに行くとかならまだわかるが、
命狙われてるのによりによって大声出しながら町を歩くって(場)
で、その声を聞きつけて来た敵に殺されてるし(場)
うーん、アホ過ぎて滑稽にしか見えへんなあ。
でも古き良き時代では、これが悲劇として絵になったのだろう。
むしろ今の時代が理論的で冷め過ぎてるのかも知れないな。
名前は知っていたけど見たことなかったシリーズ
今作に出演していた女優が、60年越しに同じ映画で再度出演って胸熱すぎる。
映画館で見終わった足で今作借りて一気に見たから最後の方寝ちゃったえへ
22.3.30 レンタル
ダンスのみなら
感情移入出来ない。
理由はいくつかあるが、第一に俳優陣に美しさを感じない。
特にヒロインは何度見直しても美しくない。
相手役の男優も美しいとまでは行かない。
他にも光る俳優は見えなかった。
ここが1番の致命傷であった。
第二にお話がお粗末過ぎる。
いくら何でも自分の兄が殺された日に、殺した本人と寝るなんて有り得ない。
愛が超越させたと言う理屈も、出逢って数日のインスタントな愛では説得力が無い。
他にも色々とあるのだが、兎に角ヒロインの心理にもう少し説明がなければ、観客は???の連続で興醒めしてしまうだろう。
元々ミュージカルには縁がないが、スピルバーグと言うこともあり、期待していたのだが、終始退屈でしか無かった。
高校生の時名画座で見て、その素晴らしさに衝撃を覚えたミュージカル
ミュージカル初体験で、高校生の時に名画座で見て、あまりの凄さに衝撃を受けたことを、今でもまざまざと覚えている。
カメラは、ニューヨークの俯瞰から入りウエストサイドに降り、バスケットボールコートに、そこで最初の印象的なリズムが入る。そのカッコ良さに身震い。
何といっても、バースタインによる音楽が素晴らしい。マリア、アメリカ、トウナイト、アイ・フィール・プリティ、クール、最後のSomewhere と躍動的で美しい曲が満載。そう、ソンドハイムによる歌詞も素晴らしい。「アメリカ」の歌詞は移民にとっての光と影を見事にエンタテイメント化しているし、「マリア」のサウンドに乗せた歌詞の美しい響き。アイ・フィール・プリティの両想いになった乙女の自画自賛、等等々。この映画の音楽は、自分の愛聴ソングとなった。
ダンスも素晴らしかった。特にチャキリスのダンスのキレと躍動感には惚れ惚れとさせられた。ロミオとジュリエットを移民間の異民族対立に置き換えた物語は、米国社会の裏側に日をあて、更にその物語をミュージカルに仕立てる。米国映画スゲーと当時唸らされた。そして最後、2人の死後に異民族間の和解を示す映像は、Somewhereの荘厳な響きと共に、素晴らしいラストと感銘を受けた。
ロバート・ワイズ(サウンド・オブ・ミュージック、スタートレック等)監督と振付家・演出家ジェローム・ロビンス監督による、1961年公開の米国ミュージカル映画。原作がジェローム・ロビンズ、アーサー・ローレンツ、脚本がアーネスト・レーマン(王様と私、北北西に進路を取れ、サウンド・オブ・ミュージック等)。撮影はダニエル・L・ファップ(大脱走等)。音楽がレナード・バースタイン(作曲)、スティーヴン・ソンドハイム(作詞)。配給はユナイテッド。
出演は、ナタリー・ウッド、リチャード・ベイマー、ジョージ・チャッキリス、リタ・モレノ、ラス・タンブリン。
ここへ来てスピルバーグがリメイク、実に楽しみである。
バーンスタインが作ったバレエ組曲
ミュージカルと言うよりも、バレエですね。ハモるのは一回だけ。
音楽もバーンスタインだから、バレエ組曲と言った所。
一流の人達が作った非の打ち所がない映画。何か語ると、バチが当たる。
ただ、トゥナイトがハモっていると記憶していたので、個人として、少し残念だった。
さぁ、新作はどんな映画だろう。
61年はベトナム戦争が始まった年。黒人の公民権運動もまだの頃。
あれから、60年経っても、似たような事やって、同じ話が映画で再演される。歴史は繰り返す。映画も期待できないのかなぁ。
まぁ、理屈抜きで音楽を楽しめば良いと思う。
本日(2024年12月18日20時30分)ローマでミュージカルとして鑑賞す。イタリア語だったがよく理解できた。兎に角、頭がぶっ飛んでしまいそうだった。
ジョージ・チャキリスさんはご存命なのだが、知り合いの高校教師(?だったかなぁ)が知り合いらしくて、「彼は偉大な人だ」と言っていたのを思い出す。
追記
リタ・モレノさんも御存命ですね。
私のミュージカルの原点
最初観たのは小学校4年生の時。映画の素晴らしさを知ったのは確かこの作品がきっかけではなかったかなぁ。
圧倒的なアメリカのミュージカル🇺🇸に惚れ惚れしたのがつい昨日のようです。
良いものはいい。何十年経とうが色あせない名作ですね。
前半寝た、、
午前10時の映画祭にて鑑賞。
若いもん同士のチームの構想。
けど、ダンスをしっかり踊っているから怖さはあまり無い。
縄張り争い的なくだらない事がきっかけ。
敵対するチームの1人とその敵の妹が愛し合うも、彼氏がその妹の兄を殺してしまう。
ばかな争いしてるからだよね、、
最後、妹のマリアがみんなに銃を向けるシーンは印象に残った。
命がいくつあっても足りないからね。
躍動感
子供の頃初めて授業で観て(*⁰▿⁰*)となりました。
結末に泣いている子もいました。
今観ても素晴らしく、何度観ても飽きないダンスに釘付けになります。歌は脳内無限リピートになります。
踊りながら喧嘩したり、踊りながら練り歩いたり。感情と行動を上手く表現した振り付けで、これぞまさにダンスの基本なのではと思います。舞台から映画にした途端おかしくなってしまうミュージカルもあるのに、本作はその違和感がありません。
背景の道路にJetsやSharksと書き、衣装で色分けすることで説明を省いている所も好きです。
恋に落ちる2人はビジュアルと歌担当。
Chakiris氏は舞台ではRiff役だったんですね。
実はAnitaが最も踊って歌ってるよなとか、Chinoさん地味だけど端っこで結構踊ってるなとか、じっくり観るとまた違った面白さがあります(^^)。
MariaとTonyはたった2日で結婚を決めるのね(*_*)。
さすが
アカデミー賞10部門受賞するだけのことはあります。
派手な演出、綺麗な画像に慣れた私たちにとっては、古い映画って見てると退屈なことが多いですが、これは最後まで目が離せなかったです。
何といってもダンスがかっこいい!
動きとか大げさで、心情表してます!て感じで体育の授業の創作ダンスっぽくもあるんだけど…それが彼らがやるとカッコいい。
画面も色あせてるし、ファッションもメイクも時代を感じますが、一周回ってお洒落な感じ。
まぁストーリーはミュージカルにありがちでそんなに深くはないのですが。
それにしても見るまで悲劇だとは知らなかった。最後は和解すると思ってたのに…
あの後は両グループのイザコザはマシになったと信じたい。
こっっってり顔が印象的
マンハッタン、ニューヨーク。
「ロミオとジュリエット」をモチーフにした、決して結ばれ得ない二人の愛の物語。
アメリカ系「ジェット団」 VS プエルトリコ系「シャーク団」は、スラム街で縄張り争いを拗らせて日々抗争していた。
元ジェット団のトニーと、シャーク団の団長(団長っていうのか?w)(しかも名前が出てこない。アレハンドロしか思い浮かばないけどいや絶対違う)の妹のマリアは、ダンスパーティーで出会い一眼で恋に落ちる。
しかし抗争は激しくなる一方で、ある夜、ついにリーダー同士が決闘をすることになってしまい、トニーはマリアに頼まれてそれを阻止しようとするが、、、
エンディングが良かった。
あの続きがなかったからこそ、ジェット団もシャーク団も全員が傷付いて反省してキレイに抗争が終わってハイ解散!ってわけにはさすがにいかないだろうな〜と思いつつ、「それでも少しは関係が良くなったかな」と想像することもできる。
歌はやっぱり「TONIGHT〜♪」が一番好きだなー。
マリアはほんと小鳥みたいな声。
決闘のあとの「クールになれよ」って歌詞の曲も良かった。
リーダー(ああまた名前が出てこないよ)が死んで悲しくて辛くって感情が爆発しそうになるのを必死で堪えてる仲間たちの心情がダンスに表れてて、すごいなーって思った(小学生の日記みたいだな)。
それ以外の歌は、50年以上前の映画だからなのかな、音楽のリズムとか音程がわけわかんなくて全然掴みどころがなかったw
覚えろって言われても無理だわ、、、
しかし50年以上前ってすごいな!
エンドロールはそんな昔な感じがしなくって、モダンアートっぽくて素敵。
みんな顔が濃かったなぁー。
眉毛が黒くて太くて、ファンデーション濃く塗ってる?みたいな肌で、アメコミの顔だった。
スラム街だから当たり前だけどずっと薄暗くて埃っぽいシーンばっかりだから、私的なラブシーンとかでも「いや、汗臭そうだな、、、」とか考えてしまった!
今作、自分史上最も古い映画かな〜
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