劇場公開日 2019年9月27日

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェストのレビュー・感想・評価

全55件中、1~20件目を表示

5.0一度はスクリーンで体感したい傑作。その鑑賞体験がきっと財産となるはずだから

2019年9月30日
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鑑賞方法:映画館

巨匠レオーネがハリウッドで撮った本作は、当時すでに斜陽となっていた西部劇そのものへの想いを綴った映画とも言われる。アルジェントやベルトルッチが原案に加わっているだけあり、そこには過ぎ去りし時代、そこに遺された多くの名作への感謝の念すら刻まれているかのようだ。

冒頭、列車到着を待つ数分間からすでに圧倒的だ。静かに、コミカルに、そして詩情たっぷりに描き尽くすこのシークエンスに、これまでレオーネ作品を、いや西部劇そのものを観たことのない人であっても、瞬時に魅了されてやまないはず。ブロンソンがハーモニカの音色とともに存在感を見せつけ、フォンダが絶妙な悪役ぶりを刻み、またカルディナーレが荒野に立つ女性の生き様を見事に体現。壮大なクライマックスには心のパノラマがぐっと開けていく感動を覚える。映画史に残る傑作であると同時に、できれば人生で何度もスクリーンで体感しておきたい、そうするにふさわしい一作だ。

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牛津厚信

4.5西部劇の終焉

2025年11月2日
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鑑賞方法:DVD/BD

セルジオ・レオーネ監督の『ウエスタン』は、西部劇というジャンルの終焉を描いた“神話の葬送曲”のような映画でした。
冒頭の駅のシーンから圧倒的で、3人のガンマンがチャールズ・ブロンソンを待ち構える静寂の時間。風車の軋みや水滴の音が緊張を生み、黒澤明の『用心棒』のように「静」によってドラマを作り出しているのが印象的です。駅舎や服の汚れ、道具の錆びまで計算されたリアリズムがあり、砂塵にまみれた世界が一枚の絵のように完成されています。

映像は濃密で、テクニスコープ撮影による粒子の荒さが独特の深みを与えています。ディープフォーカスではなく、ディープスペースによる構図が多用され、手前と奥に人物を配置することで空間に圧力を生み出していました。色彩は乾いた大地の記憶のように“濃く”、4Kで観るとその質感がより鮮明に感じられます。

物語の核心は復讐ですが、その理由は最後まで明かされません。チャールズ・ブロンソンが吹くハーモニカが過去を示唆し、ラストでヘンリー・フォンダにそれを咥えさせる瞬間、すべての時間が収束します。ブロンソンの目が超クローズアップされるカットは特に象徴的で、彼の復讐を超えた“運命そのものの意志”を映しているようでした。

登場人物たちは誰一人として純粋な善でも悪でもなく、それぞれが時代の狭間を生きています。フォンダは秩序の残滓、ブロンソンは過去の亡霊、ロバーズは人間的な中間領域、カルディナーレは大地と再生の象徴。ラストで彼女が鉄道労働者に水を配る場面は、暴力の時代が終わり、文明の時代が始まることを静かに告げています。

1968年という時代を考えると、この映画は古典的ハリウッドとニューシネマの間に立つ“橋”のような作品です。アメリカ資本で作られながらも、イタリア人監督が外部の視点からアメリカ神話の崩壊を描いた。
それは同時に、西部劇そのものへのレクイエムであり、映画という夢が自分自身の終わりを見つめた瞬間でもあります。

鑑賞方法: 4K UHD Blu-ray

評価: 93点

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neonrg

5.0すごい映画があったもんだ

2025年5月15日
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鑑賞方法:映画館

全然予備知識もなく、タイトルやポスターからマカロニ・ウエスタンかな?程度でしたが、さにあらず。思いもよらずにすごい映画に出会えました。
・登場人物がやたらにかっこいい。総じてかっこいい。
・構図が素晴らしい、例えば、アップや普通のやりとりからの全体パースの観せ方や組み合わせ方が絶妙でシーン展開で大凡が理解できるし、先の展開が予想できるし前の展開が「あーーー!」という感じで理解できる。多分、テレビだと良さが伝わらないだろう。
・シナリオが素晴らしい。随時、伏線がはられ、適宜適切に回収されていくすっきり感とか
・かと思えばお約束的なwww
・セリフが少ない。映画に集中できる。
・音楽がいい。適度に緊張を解してくれる。

この作品を観て、映画の基本線、特に名作の、は進化してないんじゃないか?と思いました。
なお、チャールズ・ブロンソンの射撃シーンは映りません。なんでなのか調べてみたらびっくりして笑いました。

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zem_movie_review

4.5西部劇の終焉はイタリア人が作った

2025年3月31日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

楽しい

 ジョンウエインとジョンフォードらの作った西部劇が陰りを見せたとき、イタリアが西部劇(マカロニウエスタン)を作った。それはアウトローが金と復讐のために、ほこりだらけ汗だらけの髭ずらのむさい悪党を倒す物だった。このようなリアルで残酷な感覚は、実はヒットした荒野の用心棒のように黒澤明の用心棒から来ている。黒澤明はジョンフォードの西部劇を愛して、日本映画にウエスタンの味付けをした。しかし、黒澤明の非凡なところは単なる西部劇の焼き直しではなく、人の描写や戦い方にリアリズムを取り入れた。それが再びウエスタンとしてよみがえった。アメリカの西部劇にイタリア製西部劇がリアリズムと外連味(けれん味)の新風を吹き込んだ。
 この映画は荒野の七人で現れ、様々なアクションで角頭を表したチャールズブロンソンがアメリカの西部劇のスターヘンリーフォンダやジェイソンロバーツと対峙し、最後はヘンリーフォンダを倒すというそれまでにない最後だった。この三人は機関車が走る最早時代遅れのガンマンで、開発の進む地主の未亡人に出会う。基本はイタリア西部劇に多い復讐話だ。しかし、最後の対決は銃を落とした後倒れるヘンリーフォンダの悲しげな青い目が、まぶしい青い空の下でなんとももの悲しく、現在ほとんどの出演者がこの世を去っていることもあって寂しさが募る。未亡人も悲しみから自立しようとしている。心に響くエンリォモリコーネの音楽が美しい。ヘンリーフォンダが悪役で寂しげに終るこのアメリカの西部劇にない感覚は、アメリカではヒットせず、ヨーロッパや日本でヒットした理由だろう。アメリカの西部劇の時代が終ったのである。それ以来西部劇はリアルと厳しさを中心に時々作られている。映画は結局全てリアリズムに向かっていくのだろう。

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こめちゃん

4.0長いけれど説明が充分ではない。

2024年11月7日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館
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Mr.C.B.2

4.5オマージュなのか?!

2024年10月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

知的

難しい

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TRINITY:The Righthanded Devil

4.0止まることのない鉄道敷設の傍らで

2024年10月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

始まりもとても好きだが、終盤、チャールズ・ブロンソンとヘンリー・フォンダの決闘から終わりまでが堪らない。

互いのシーケンスを経て向かい合う二人の緊迫感。青空を背景に膝から崩れるヘンリー・フォンダ。ハーモニカを咥えさせられたまま絶命する表情が恐ろしい。

クラウディア・カルディナーレのお尻をポンと触っておいて「知らない振りしておけよ」と軽口叩き出ていくジェイソン・ロバーズ。彼女の前で隠していた傷が元でへたり込む。ブロンソンに死に際を見られたくないと言い、彼が後ろを向く。ひょうきんな曲が数拍静寂になったその時に、ドサっという音が聞こえる。

ロバーズの亡骸を乗せた馬と共に去っていくブロンソン。遠くで作業員達に酒を振る舞うカルディナーレ、あっという間に人垣が出来る。七人の侍の最後を思わせる幕引き。

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komasa

4.5武士(ガンマン)は喰わねど高楊枝

2024年9月17日
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鑑賞方法:映画館

なんと言ってもこの映画はオープニングの味。
ハーモニカはC調ではない。
変な不協和音。
表情を変えないCブロンソンの渋いこと。
黒人俳優の始祖、ウディ・ストロードがドゥエイン・ジョンソン(ロック様)そっくり。

ハーモニカ(Cブロンソン)はなぜ500ドルでフランク(Hフォード)を裏切った手下たちの動きがわかったのか?
ジル(Cカルディナーレ)はなぜフランクの女にならないで土地を競売にかけたのか?
シャイアン(Jロバーズ)がなぜハーモニカに素直に従って5000ドルの懸賞かかった身を差し出したのか?
切符を買ってユタの監獄に送られる列車からシャイアンを助ける仲間二人。人望がありすぎるおたずね者のシャイアン。
鉄道王モートンに油断して脇腹を撃たれたシャイアン。いつからずっと我慢していたのか?そしていつ死を覚悟したのか?なぜ、ハーモニカを追ってジルのもとを去るのか?
シャイアンの手下たちたちはそのあとどこに行ったのか?
駅を建設している男たちはジルに雇われて働いているのか?その金はどこから出たのか?シャイアンに言われたとおり、人足達に飲み物を振る舞うジル。ハーモニカがフランクを倒して帰って来たときに嬉しそうに微笑んだジルはなぜ去って行くハーモニカになにも言わないのか?
???すぎる。
ジル、ハーモニカ、シャイアンの3人のニヒルな矜持が爽やかすぎるマカロニウエスタン。
アメリカでの興行はおそろしく振るわなかったらしい。その理由は金に現実的なアメリカ人の心に響かなかったからなのか?公民権運動が激しくなって来た時代にアメリカ人は西部開拓史を振り返る余裕もなかったのか?
やはり、エンリコ·モリコーネのどことなくリンゴ追分的なテーマ音楽とマカロニウエスタンのニヒリズムは黒澤映画や時代劇の影響を感じざるを得ない😎

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カールⅢ世

5.0クロースアップの多用には理由がある

2024年6月8日
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KIDOLOHKEN

5.0いつか劇場で観たい。いつか。

2024年2月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

興奮

携帯切って、タイパなんて言葉忘れて、どっぷりと西部の世界に浸る。くどいほどのアップ、時間を贅沢に使った各シーン。これが「長い」ではなく「豪華」と感じられるから不思議。
因縁の対決、新世界に力強く踏み出す女、去り行く男たち。小手先無しの、レオーネによる壮大な西部劇。かつて、こんな素晴らしい映画が西部にあった・・・大好きな作品です。

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吠えない狼

4.5映像・音楽・俳優を愛でる映画

2024年1月8日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

楽しい

幸せ

いわゆる一般的滑らかなストーリーを楽しむ映画ではない。

『荒野の用心棒』のような胸のすく外連味を遠ざけ、
本来なら90分に収まるプロットを165分かけて描写したストーリーだ。

しかし映像と掛け合うストーリーや人物造形上の仕掛けなどはあり、それは俳優の長台詞に頼らず最小限のダイアログとゆったりした動きで描かれる引き算の映画だ。

そのハレを厳選しケを引き伸ばした間引きの話法の、日本映画との関係などは多分詳しく分析している人はいるのだろう。

贅沢に撮られた遠景ロケーションと極端な人物クローズアップ、タルコフスキーばりに間をとった編集と、電光石火に圧縮されたアクションによるドラマの展開と収斂の鮮烈。
セットもコスチュームもプロップも全て手が込んでる。
そこには過去の西部劇の名匠達を受け継ぐ雄大な詩情にフォーカスした世界が確かに在った。

編集次第でもっと売れる大衆的傑作にもなっただろう。
映画、または西部劇の可能性とはそこだけにはないという事を意志を持って示した作品であるという点において、これは予め誹りも受け入れた作品であろう。

その大衆性を捨て置いた贅沢さに老婆心ながら興行師はさぞ寿命が縮んだ事だろうと想像する。

個人的には顔が切れるほどのクローズアップが頻出するのは好みでないが、他の美点がなだめてくれる。

それにつけても主要キャストの魅力が素晴らしく際立つ。
特に私が感じたのは本作を通して出演時間は意外と多く無いブロンソンが、彼のキャリアを通してしばしば醸し出す「結局お前何者やねん」という通奏低音。
それが本作で最高の強度をもって作品の味わいを支配したという納得だ。
本作でも、ブロンソン出演作『雨の訪問者』などにみられる、いかがわしさを振り撒き死神の様にも見える「優しい野獣」の魅惑に男女問わず魅入られる事請合い。

本作でも披露される「ドアを蹴破るor悪漢を前蹴りで蹴り飛ばすのが世界一似合う漢」がC.ブロンソンである。

フォンダの怖気のする円熟、ロバーツの巧みな二面性、カルディナーレの逞しさと可憐(これはやや監督の不得意か)。
それにしても皆、度を越してドーランが黒い。

文芸を愛し西部劇を見下す諸兄方々等はひとつ本作を観てから再考されたい。

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kokobat

5.0虫の声が止んだら危険を知らせる合図だぞ

2023年11月6日
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鑑賞方法:VOD

西部劇はあまり好みではないと思っていたのでほとんど観たことはない。当然セルジオ・レオーネ監督の作品を観るのも初めてだ。その名前は知っていても。

結論からいえばメチャクチャ面白かった。
なんといえばいいか分からない高揚感がある。近年のアクション映画などとは違う静けさしかないにもかかわらずだ。

万人ウケは無理だろうが、この作品が傑作として支持されている理由は分かった。
画面に映るもの、音、光と音の総合芸術と言われる映画らしい演出は素晴らしい。

主人公と悪人が対決するだけだろうと思っていたストーリーの方も、想像以上に込み入ったものだったのが印象的。全然単純ではなかった。
なんなら、この物語は何なのだ?というミステリーと言えなくもない。
物語の筋が見えてくるまで100分ほどかかるのでこれも万人ウケしない理由にになってしまうだろう。
個人的には、ストーリーなどあってないようなものだと思っていたので最初の100分も面白すぎた。

初鑑賞となったセルジオ・レオーネ監督作品である本作が本当に面白かったので、何となく避けていた「夕陽のガンマン」も観てみようと思う。
もう期待しかない。

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つとみ

5.0遠い昔 はるか西部のかなたで...

2023年8月15日
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泣ける

楽しい

興奮

このセルジオ・レオーネ監督による傑作西部劇、いつの間にか邦題が「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」になってた‼️私的には「ウエスタン」なんだけど‼️新婚の夫をならず者連中に殺された新妻ジルが、謎のガンマンと山賊の助けを借りて復讐に乗り出す・・・‼️ドル箱三部作をはじめとするレオーネ監督作に限らず、私はマカロニウェスタンにあまり食指が動かないんですけど、この作品は別格ですね‼️とは言ってもこの作品、アメリカで撮影されているので、正確にはマカロニではないんですが‼️やはりこの作品は、レオーネ監督の巧みな演出は当たり前として、音楽とオープニングシーンに尽きます‼️音楽はもちろんエンニオ・モリコーネで、ハーモニカの響きを主体に、時に陰惨に、ノスタルジックに、ユーモラスな名曲の数々は素晴らしいの一言‼️特にジルのテーマは聴くだけで胸が張り裂けそうになります‼️そして間違いなく映画史に残るオープニング‼️ 3人のガンマンが列車を待ち受けている‼️帽子の上に落ちる滴、頬のまわりでブンブンするハエ、錆びた風車が不気味な効果音となる‼️列車が発車すると、チャールズ・ブロンソンがその場に立ってる‼️そしてバン❗️バン❗️バン❗️残ったのは3人のガンマンの死体、ちょっと傷ついたブロンソン、そしてハーモニカの響き‼️これぞ映画ですね‼️

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活動写真愛好家

4.5シャイアンのテーマの強さ

2023年7月8日
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鑑賞方法:VOD

映画が始まってしばらくたってもまだこの作品が何を描こうとしているのかわからない。どこかブレイキングバッドの蠅回を思わせるような出だし。誰が主人公なのかなんの物語なのか予備知識なしに観ているとわからないまま、濃い登場人物と無法地帯に飲み込まれる。徐々に、無法者のシャイアン、ニヒルなハーモニカ、寡婦となったジル、そして悪役フランク、実業家モートンを認識でき、彼らの物語なんだなとわかり始める。大きな筋書きとしては、シャイアンとハーモニカとジルが、フランクに立ち向かうという構図や、ハーモニカによるフランクへの復讐などがあるが、この物語は最後に締めくくられるシャイアンのテーマに象徴されるように、まさに「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト」。無法地帯、無頼漢が制圧する世の中から、大陸を列車が横断し、庶民が力を握りいきいきと生きていく世の中が来ると期待させるような、ジルの姿がやはり印象的。どこか、七人の侍のラストを思い出すような光景で、そしてシャイアンのテーマで締めくくられることでその印象がより強まる。叙情的感傷的になることを求めないような、ユーモアとペーソスを感じる。どんな悲劇や執念があったとしてもそれはこの土地の血肉となるわけで、みんなただ生きていくんだなって、そういう感慨を抱いた。

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ターコイズ

3.5西部劇の金字塔らしい。 冒頭、ハエと水が気になってしゃーない(笑)...

2023年2月3日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

西部劇の金字塔らしい。

冒頭、ハエと水が気になってしゃーない(笑)ストーリーはゆっくりゆっくり風格漂って進んでいく。そう、本作、その雰囲気は本当に素晴らしい。ラストの対決等、痺れます。
しかしアホな私にはちょっと分かりにくい話だった。
・ヒロインは生きるためなら相手は誰でもよかった?
・ヘンリー・フォンダは生粋の悪党?
・結局、ブロンソンの復讐劇?
・もう1人のおっさんは誰?(笑)
あらすじをサイトで確認、なんとか納得。私はやっぱりイーストウッドの三部作の方が好きかな。
まあとにかく雰囲気は抜群です(笑笑)

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はむひろみ

4.5【”ゴー・ウェスト。そして、哀し気なハーモニカの音色の意味するモノ。”練り込まれた脚本と、主要キャラクターのキャラ立ちも良き豊饒な西部劇。エンニオ・モリコーネの印象的なメインテーマも良き作品である。】

2023年1月22日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

ー いやあ、面白かったなあ、今作。何時か、映画館の大スクリーンで観たいモノである。
  観る機会が訪れるかなあ・・。-

<メインキャスト>
1.悪逆非道なフランク(ヘンリー・フォンダ)
2.壮大な夢を抱いていた男マクベインと結婚した元娼婦ジル(クラウディア・カルディナーレ)
3.少し憎めない強盗団のボス、シャイアン(ジェイソン・ロバーズ)
4.個人的に一番格好良いと思った、ニヒルだが哀しき過去を持つハーモニカ(チャールズ・ブロンソン)

■今作は、西部開拓期を舞台に、上記4名の主要キャストの思惑が絡んだ、不思議なテイストのエンニオ・モリコーネのメインテーマを背景に描かれる、豊穣且つ壮大な西部劇である。

◆感想

・ヘンリー・フォンダが良く、悪逆非道なフランク役を引き受けたなあ。

・シャイアンが舐めて掛かった身体が不自由な鉄道王、モートンに撃たれていたとは・・。
で、ハーモニカに今際の際に言った言葉”相手にするなら、一発で仕留める奴にしろよ・・。”

・チャールズ・ブロンソン演じるニヒルなハーモニカの音色が哀し気な理由が分かる、フランクと対峙するシーンも良い。

<セルジオ・レオーネ監督が、マカロニウエスタン製作時代のエンタメ性高き作風を投げ打って作り上げた、豊穣且つ壮大な西部劇。
 エンニオ・モリコーネの軽やかだが、不思議な余韻を残すメインテーマも作品に彩りを与えている作品である。>

■先人の方々のレビューを拝読したが、皆様の映画知識の深さと愛情に驚きました。
 マダマダダナア、オイラ・・。

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NOBU

3.5冒頭のシーンが一番良かった!

2022年10月17日
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鑑賞方法:VOD

2時間45分のオリジナル版を鑑賞。
観る前の感想は「長い」。
鑑賞中も「まだあるのか?」
観終えた後「ようやく終わった・・・」でした。

台詞間や演技間の「間」が冗長過ぎて、家で観るにはリズムが合わないように感じた(←言い訳)。
延伸される鉄道により西部が発展していく一方、鉄道により”西部”が失われていく喪失感や抵抗が、この「間」に重なり、まさに一分一秒でも長くこの世界を留めておきたい、西部愛を痛いほど感じさせる作品だった。むしろ自分の西部愛が足りなかった・・・。

追伸
冒頭の駅で繰り広げられるブロンソン演じる「ハーモニカ」の登場シーンが、個人的にはクライマックスだった。

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そろそろだな。

5.0巨匠が描く、西部劇の最高峰!

2022年10月12日
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興奮

素晴らしい!! シビれた!!!
長尺を感じさせない、見応え満点の165分

いわゆるバンバン!!だけの西部劇ではなく、ストーリーがしっかり作り込まれているので、西部劇ファンじゃなくても楽しめる、巨匠セルジオ・レオーネ監督の大傑作作品です

いろんな思惑を持ったキャラクター達の人生が運命に導かれ交錯しエンディングへ突き進み、明らかになっていくストーリー展開が見事

60年前の作品とは思えない綺麗な映像
西部劇ではおなじみのモニュメントバレーに代表するアメリカ大西部の原風景
施設中のアメリカ横断鉄道を初期の蒸気機関車が煙を上げて走り、これから発展していくであろう駅周辺に発着、そこで大勢の人々が乗り降りする賑わいなど、全編にわたってダイナミックな構図が広がり、それだけでも見ていて気持ちが良くなりワクワクします

そんな映像美に輪をかけて、エンニオ・モリコーネさんの音楽がすごく綺麗で心洗われる気分になります

顔のアップが多い、さらにズームインする両目のアップが印象的
チャールズ・ブロンソンさんがカッコいい、目の色が白に近いウグイス色でチーターみたいだった
ジルを演じるクラウディア・カルディナーレさんがすごく美人でセクシー、ステキでした

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Jett

4.5イタリアのウェスタンは恨みつらみを豪快に晴らすと言った所に魅力がある。

2022年7月3日
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マサシ

4.0開かれる男の世界

2022年4月10日
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顔にたかるハエ、頭上から落ちる水滴、指をパキポキ。のっけから観る者に覚悟を植え付ける。時間がかかるがその世界観に堕ちていく。ハーモニカの音色で現れる男。勝負は刹那で決まり、風車の音がカラカラ。本人も無傷で終わらないのも良い。
チャールズブロンソンの細い目は寡黙であるが、哀愁に満ちている。立ち姿が美しい。端正とは言えないが吸い込まれるような魅惑を放つ。そんな細い目に寄るドアップ。彼が見てた忘れられぬ記憶から銃を抜く。
対するヘンリーフォンダの描き方も一筋縄にいかない。冒頭の所業からして極悪ではあるが、享楽的ではなく、執行者として請け負わされたようでもある。未亡人にむしゃぶりつく濡れ場は妙に生々しく人間性をみせる。
対するクラウディアはそれまでの言に違わぬ仕事ぶりをここで果たす訳であるが、その世界の正しさは別として、自分の意思で歩む女性の姿を映す。そんな彼女が中心になって皆に振る舞うラストは、七人の侍の田植えシーンと重なる。
そんな下着の脱がせ方、そんな火の付け方など、ギミックも織り混ぜられて楽しい。確かに長回しが多くて睡魔にも襲われるが、最後まで堪能できる一本。

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Kj