「ハートフル・コメディの傑作だ。」イン&アウト 瀬戸口仁さんの映画レビュー(感想・評価)
ハートフル・コメディの傑作だ。
【2024年12月22日更新】
ゲイと言われた主人公が、ユニークな自分探しをする。バーブラ・ストライサンドや、「男らしさ」の啓発テープなど、様々なネタで、カラッと明るく笑い飛ばす。
本作の脚本家ポール・ラドニック(ゲイを公言)は、ゲイや、ゲイと結びつくイメージを、後ろ向きではなく、前向きで明るく捉えようというのが、彼のメッセージだったのかも。軽快なテンポで、展開が早く、ジェットコースター的な面白さもある。
物凄い芸達者ぶりのケヴィン・クラインと、親しみにあふれたユーモラスなヒロインを好演したジョーン・キューザック(本作でアカデミー助演女優賞ノミネート)を見るだけでも、本作の価値がある。
こんなテーマを、笑いに徹して描けたのが凄い。よくできたプロット、素晴らしい演技、よく練られた脚本で、もっと評価されてよい、ハートフル・コメディの傑作だ。
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